深掘り田中奏子 笹山大志印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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多民社会シリーズ「不安の正体」第3部② 2025年に史上初めて4千万人を突破した訪日外国人客。急増の源流をたどると、ある政治家の存在が浮かんでくる。 「ビザ(査証)を緩和すれば『不良外国人』が来て、犯罪が多くなります。やめて頂きたい」 12年12月の第2次安倍政権の発足直後、官房長官の菅義偉(後の首相)に官僚が詰め寄った。警察庁と法務省の官僚が「待った」 当時、日本経済は長いデフレ不況下にあった。一方、経済発展の波に乗ったアジア諸国では海外旅行ブームが始まっていた。当時の訪日客数は約830万人。菅は訪日客の受け入れ拡大を成長政策に据え、ビザ発給の要件緩和の検討に入った。そこに「待った」をかけたのが、国内の治安を担う警察庁と法務省の官僚だった。 仮に治安が悪化すれば批判の矛先は担当省庁に向く――。反対を訴える官僚を、菅はこう言って一蹴したと、首相退任後の22年12月、朝日新聞インタビューで語った。「犯罪をなくすのが、君たちの仕事だろ」 政権ナンバー2の官房長官は霞が関の人事権も含め、絶大な権限を持つ。加えて、各省のエース級が抜擢(ばってき)される長官秘書官には、のちに警察庁長官に就く人物もいた。当時、政権にいて菅に近かった人物は「二人はコインの裏表の関係だった」と振り返り、警察などからの反対の声は次第に収まったと語った。霞が関とも衝突 懲罰的な人事で「調整」 首相の安倍晋三も菅と歩調を…この記事は有料記事です。残り1545文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする