深掘りニューヨーク=田中恭太印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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今年いっぱいで退任する国連事務総長の後任選びがまもなく本格化する。「平和と安全」を使命に掲げながらも戦争が相次ぐなか、米国のトランプ政権による強い圧力にさらされる巨大組織のリーダーに、誰が選ばれるのか。「5大国」が鍵を握る特殊な選出手続きの行方が注目されている。【連載】国連の存在揺さぶる米国 80年前、トルーマンが体育館で発した警告 今年で創設81年を迎える国連の事務総長は、193カ国が加盟する組織の事務方トップ。一方で国連の顔として外交にも関与し、人事権などで大きな権限を持つ。現職のアントニオ・グテーレス氏(77)の後任は、10代目の事務総長となる。任期は1期5年で、再選されれば最長2期務める。国際機関トップや女性らが名乗り 明文規定はないが地域輪番制が慣例で、次は中南米出身者の番とされる。候補もほとんどが中南米出身だ。アルゼンチン出身で国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長(65)は早くから意欲を示してきた。 10年前の前回は初の「女性事務総長」の誕生への期待が高まった。今回も国連内外で「女性を選ぶべきだ」との声があり、女性4人が立候補している。 国連貿易開発会議(UNCTAD)事務局長のレベッカ・グリンスパン氏(70)=コスタリカ=は国連開発計画(UNDP)の副総裁など、国連機関の幹部歴が豊富だ。 最も若いガイアナのキャロリン・ロドリゲスバーケット国連大使(52)は、昨年末まで2年間、安全保障理事会の非常任理事国だった同国の代表で、国連では顔が知られている。 エクアドルのマリア・エスピノサ氏(61)は2018~19年に事務総長に次ぐ国連の顔である「国連総会議長」として活発に活動した。大統領経験者も2人 国家元首経験者も名乗りを上げる。ミチェル・バチェレ氏(74)はチリ初の女性大統領で、国連女性機関の初代事務局長や国連人権高等弁務官といった国連の要職も経験した。 セネガルの前大統領であるマッキー・サル氏(64)は唯一、中南米以外からの候補だが、ルール上は選出の可能性がある。5大国が「最も妥協できる人」に 実質的に選ぶのは15カ国でつくる安保理だ。候補を絞って全加盟国で構成する総会に示し、総会が任命する。 つまり、安保理の常任理事国である米英仏中ロが「拒否権」を使わないことが、選出の必須条件となる。人気投票ではなく、しばしば鋭く利害の対立する5カ国の間で「最も妥協できる人」が選ばれる特殊な仕組みだ。一部候補にすでに反発も 特に注目されるのは、国連への最大の資金拠出国であり、国連に圧力をかけ続けている米国の出方だ。 トランプ政権は、気候変動対…この記事は有料記事です。残り1250文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません






