インタビュー「もっと働かせたい」からの脱却を 浮上した裁量労働制拡大への懸念聞き手・南日慶子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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高市早苗首相が「裁量労働制の見直し」を掲げ、政府が議論を進めています。労働時間規制の緩和を進めるのか注目が集まっていますが、これまでの「働き方改革」の流れから、どこに向かおうとしているのでしょうか。長年、動向を見つめている法政大学教授の山田久さんに聞きました。 ◇ 2019年に本格的に始まった「働き方改革」は、過重労働を防ぎ、働く人の多様化に対応することが目的でした。かつては男性正社員が長時間働き、家事・育児を主に女性が担うことで企業や社会が成り立っていましたが、今や女性やシニアの就業も増え、男性も家事・育児を担っている。働き手の健康を守り、多様な働き手が仕事と生活を両立できる社会に転換するために、長時間労働に歯止めをかけようとしました。 ところが、人手不足が深刻化し、企業が困るようになった。そこに今回浮上したのが労働時間規制の緩和の検討であり、かねて経済界が実現を目指してきた裁量労働制の対象拡大の議論です。工場労働とは異なるホワイトカラーの働き方 裁量労働制とは、実際の労働時間にかかわらず、あらかじめ労使で決めた時間を「働いた」とみなす制度です。もともとは米国の「ホワイトカラー・エグゼンプション」を参考にしています。オフィスで経営企画を考えるといったホワイトカラーの仕事は、労働時間と仕事の成果が、必ずしも比例しない。工場労働のように時間に応じて賃金を払うのは合わないので、労働時間規制の対象外とし、賃金も成果に応じて払えばOKにする――という考え方の制度です。 ただ、日本は長時間労働を是…この記事は有料記事です。残り952文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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