インタビュー柳田将洋が恩師と考える「エグい」の先 慶応大で学んだ視野構成・木村健一印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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バレーボール元日本代表主将の柳田将洋(33)=東京グレートベアーズ=は慶応大学時代、視野やスイングスピードの研究をした。恩師の永野智久さん(48)=横浜商科大教授=と3月に再会。スポーツのワザやコツの可視化、言語化について一緒に考えた。柳田 「お久しぶりです。卒業して以来ですから、11年ぶりですね」永野 「背が伸びたんじゃない?」柳田 「いやいや、変わっていないです」永野 「私は横浜商科大学に移り、スポーツも学べる経営情報学科で教えています。スポーツには学生が興味を持って、集まってくれる。スポーツ系の学部、学科をつくる大学も増えていますね」柳田 「今は、商学(ビジネス)×スポーツなんですね」挫折した人間の美と無重力 柳田将洋を心配した宇宙飛行士の野口聡一永野 「トップアスリートになるためのノウハウもすごく重要で、有益だけれど、それだけだとスポーツ界は先細りしていく。理想は高く、ボトム、グラスルーツ(草の根)まで、スポーツで新しいことにチャレンジし、働けるという機会をつくりたい。そこが、タダ(無報酬やボランティア)では、みんなが消耗する。スポーツに価値を見いだし、お金をはじめ、いろんなものが流通し、巡り巡ってみんなが幸せになるような仕組みができるといい。ところで、大学生の時はどんなことを考えていましたか」柳田 「プロ選手になることを考えていませんでした。スポーツ選手としてではなく、一般就職を考えて、慶応を選びました」永野 「学生は、柳田君みたいなトップ選手ばかりではありません。アスリートでなくても『スポーツっていいよね』という感覚を持って、将来、スポーツ界で働きたいと思う学生が多くいる。野球やサッカーもプロスポーツとして出来上がっている。そこで勝負してもいいけれど、そことは違ったスポーツを、オリジナルでつくって差別化してもいい。スポーツは人が集まって、一緒に体を動かして、仲間をつくる場が重要。勝負できる場所を自分たちでつくっちゃえば、そこで自分なりの生き方ができる、というメッセージを伝えています。スポーツにお金を払う価値を創出したら、それが仕事になる」 「大学の授業ではゲストに、スポーツ鬼ごっこ日本代表をお呼びしたことがあります。遊びとしてのかくれんぼをする場所をつくり、ビジネスとしてやっている方もお招きしています。学生には将来、すごく可能性がある」柳田 「鬼ごっこ日本代表に、かくれんぼビジネス。なかなかイメージが湧かないですけど、面白いです。エッジが立っている。感覚がすごいですね」永野 「『スポGOMI」は知っていますか? ゴミ拾いも競技化されてスポーツになっています。ゴミ拾いはボランティアや奉仕の活動として捉えられることが多いけれど、インセンティブをつけると、競ってゴミを拾いたくなる。多くの社会課題もスポーツで解決できる。その活動に賛同するスポンサーがつけば、賞金も出る。そういう一見、これスポーツなの?というユニークなものを見つけるのは楽しいですよね」柳田 「スポーツの定義に何かを当てはめて、これまでスポーツと思わなかったところで、やってみるということですね」永野 「既存のものだけではなく、新しいことにチャレンジする。自分の視点でスポーツを観察する感覚を養う。そういう経験を経ると、他の分野にも汎用(はんよう)できる。スポーツ界も10年前と考え方が変わってきています。トップ・オブ・トップを突き詰めることと同じスケールで、スポーツの価値をもっと拡大していかないと、もったいないと思います。大学には、スポーツで使う特別な機材もたくさんあったでしょう」柳田 「300万円もする機材…この記事は有料記事です。残り2731文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません