「海外勤務」華やかさだけではない実態 赴任中の過労死、遺族と議論2026年7月5日 8時00分編集委員・沢路毅彦印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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海外勤務中に、長時間労働やストレスで過労死が起きています。現状や課題を考えるため、海外勤務中の家族を亡くした遺族が立ち上げた「海外労働連絡会」の共同代表、上田直美さんと中江奈津子さんと共に語り合いました。記者サロン「海外赴任と過労死」で配信中です。 海外勤務には華やかなイメージもありますが、「過酷な内容に驚いた。海外赴任というと、輝く未来しかないのだと思っていた」(神奈川・女性)という感想のように、実態はまだまだ知られていません。2人の実体験が、視聴者の方に強い印象を残したようです。 海外勤務者をとりまく法制度は日本国内と違います。わかりにくい面があるので、丁寧に説明するようこころがけました。【申し込みはこちら】記者サロン「海外赴任と過労死」 「制度上のエアポケットになっている状況を理解できた」(山形・男性)「日本の労働基準法が適用外であることを知りびっくりした」(岡山・女性)との声も寄せられました。 私の問題意識と共鳴する感想がありました。「お二人のケースが公共工事現場に関するものであり、私の職場で起こりえる事例として身近に感じられた」(埼玉・男性)。余裕がない工期設定が長時間労働につながることは、日本国内でも同じです。特に発展途上国では行政からのプレッシャーが強いであろうことも想像できます。重要になる海外事業、働き方は? 海外勤務経験者からの感想も寄せられました。「国内のマーケットの伸びが期待できないので海外事業を始めるが、国内のように収益を上げるのは難しい。利益が上がらないのは、担当者の能力として評価される」(千葉・男性)。確かに、日本企業にとっての海外事業の位置づけは大きくなっています。海外での働き方そのものが、高度経済成長期やバブル経済期と変わっているのではないか――。そんな視点が必要かも知れません。 海外進出をしているのは大企業だけではありません。取引関係にある中小企業も事業を展開しています。「中小企業一社での体制づくりが難しいのであれば、業界団体が整備してサポートしていくことが重要だ」(神奈川・男性)。説得力のある提案だと思いました。 そもそも日本の働き方が問題なのではないか、という意見がありました。「オランダとドイツで仕事をしていた。日本から派遣された人も現地の労働条件で仕事をしていた。過労死は聞いたことがない。日本国内の労働時間の管理、労働条件の見直しからはじめるべきだ」(海外・女性)。 欧州の場合、多くの国では日本よりも厳しい労働時間規制がかけられています。大切な指摘です。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません