岡本進印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

[PR]

東京電力福島第一原発事故の被災自治体で、事故後の復興事業の検証に初めて取り組んだ福島県川内村が2日、結果を公表した。身を切る覚悟で優先度が低いと判断した事業は、国への予算要求をやめる――。そんな意気込みで始まった検証だったが、効果が薄いと判断され取りやめとなった事業は、わずか一つだった。 2023年度までに村が実施した46(うち11事業は終了)の主な復興事業を検証した。身を切る「復興のフロントランナー」 避難解除10年 福島・川内 唯一「縮小」の方針と判断されたのは、復興事業の従業員向けに12年から始めた仮設のビジネスホテルだ。独立行政法人・中小企業基盤整備機構が建てたホテルを村が無償で譲り受け、村は8800万円の事業費を充てた。近年の利用者数の落ち込みから「縮小」と判断したうえで、26年3月末で廃止した。 ただ、継続中の34事業についてはすべて「引き続き検証を行いながら実施したい」と継続を決めた。その一つには「期待した効果が上がらなかった」と認定した工業団地整備も含まれる。 村で初となる工業団地を手がけたのは、雇用の場だった隣町の商業地が避難指示で失われ、村民から「仕事先がなければ村に戻れない」と迫られたからだ。28億円の事業費は全額国費で賄った。 数百人の雇用を見込んだが、入居した1社が倒産、もう1社は工場建設をやめ、7区画のうち現在入居しているのは2社にとどまる。公表時の記者会見で遠藤雄幸村長も「スピードを優先するあまり、進出企業の情報をえることに甘さがあった」と認めた。 しかし、村は、公表した検証結果の報告書に「現時点の姿をみると当初想定した目標を達成できていないということかもしれない」と記す一方で「企業誘致はリスクがあるも雇用の場として大きな効果があった」と両論併記した。 表記の難しさについて、遠藤村長は「2社が撤退してクローズアップされているが、今後の起業に影響するのを危惧している」と苦しい胸の内を明かした。「すでに起業している会社もあり、これからも企業誘致は積極的に進める。プラスの面も記さなければ、悪影響が出かねない」と村関係者は言う。 一方、「継続」と判断した34事業について、村長は「いずれは集中と選択を考えなければいけない」としながらも「必要なものは、国にはしっかりと予算要求していく」と強調した。継続中の34事業、うち7割が改善必要 川内村が2日に公表した復興…この記事は有料記事です。残り1559文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事の続きを読むなら今がお得。初回1カ月無料+Visaギフトカードが当たる▶今すぐ登録

関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする