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フェンスに囲まれた米軍施設の中に、ポツンと我が家がある。戦後約80年制約を受けてきた一家の暮らしが6月末、一つの区切りを迎えた。 佐治実さん(78)の住む家は、横浜市の3区(中区、南区、磯子区)にまたがる米軍根岸住宅地区(約43ヘクタール)の中にあった。地区は6月30日、国に返還された。43ha跡地どうなる? 横浜の米軍根岸住宅が約80年ぶり返還 戦前の1936年に建ったこの家は、もとは妻・みどりさんの祖父の所有だった。戦後間もない47年、この地域一帯が米軍関係者の居住地区として接収された。 だが、この家を含む5世帯の居住部分だけ、「非提供地」として残った。理由はいくら調べてもわからない。 返還直前の6月下旬、記者は地区に入った。ゲート前で、佐治さんが出迎えてくれた。高いフェンスに覆われた地区内には、通行証を持つ関係者と、限られた同行者しか入れない。 夫妻と娘夫妻が住む家は地区の真ん中にある。青い屋根の2階建て。庭には植物や花があふれ、鳥がさえずる。幼なじみだったみどりさんと30代で結婚し、みどりさんが生まれ育ったこの家で暮らしてきた。 家のまわりには、米軍関係者やその家族が住む庭付きの戸建てが並び、教会や診療所もあった。家の隣の広場では、米軍の家族がよくピクニックをしていた。 2004年に日米両政府が返還方針で合意し、地区の米軍関係者は15年までに全て退去。今は接収されなかった佐治さんら数世帯がそのまま住む。米軍が残した埋設物などを撤去する国の工事関係者以外は人影もなく、ひっそりとしている。■パトカーも消防車も来ない…この記事は有料記事です。残り1001文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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この記事を書いた人関ゆみん横浜総局|横浜市政担当専門・関心分野マイノリティ、ジェンダー、性暴力、家族法関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする







