国の政策により、人生を翻弄(ほんろう)された91歳の男性が岡山県瀬戸内市の島で暮らしている。家族との絶縁、結婚や死別を経験したこの場所で、時間を積み重ねてきた。

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かつて妻と住んでいた家の近くの海岸は、草木が茂り近づけなくなっている 母と、四つ上の兄と奈良で暮らしていました。14歳になるころ、孤島にある国立療養所・長島愛生園に1人で来ました。 園での暮らしに慣れたころ、結婚して子どもを授かった兄から、奈良に呼び出されました。お店でいつも以上に酒を飲んだ兄は涙を流し、言いました。「子どもが大きくなるまで、家に帰らないでくれ」。それ以来、実家には帰っていません。 21歳のとき、園で出会った…