「先祖の血、自分にも」針がつないだ運命 サケめぐる闘いのはじまり太田悠斗印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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サケ漁の季節がやってくる。 6月中旬、太平洋を臨む北海道浦幌町の沿岸では、町民たちが来たる漁期に向けて準備を始めていた。 海に設置する定置網は、一度使うとやぶけ、いたむ。専用の編み針「網針」を使って縫い合わせ、海藻がつかないように特殊な染料でコーティングする。 漁師の差間(さしま)啓全(ひろまさ)(59)もそのひとりだ。 ここで30年以上、サケを捕ってきた。父も、祖父もそうだ。 祖先もそうしてきた。そう知ったのは、ほんの10年足らず前のことだった――。 サケはアイヌの言葉で「カムイチェプ(神の魚)」と呼ばれます。先祖と同じように、川でサケを捕りたい――。シリーズ連載「アイヌモシリをたどって」の第5弾では、そう願う人々を追いました(全3回)。 「うち、アイヌなのか?」 小学生の頃、おじの正樹(故人)が、地元のアイヌ民族団体で活動を始めた。 「俺も?」 そう思ったけれど、両親には怖くて聞けなかった。アイヌ民族の同級生はいじめられていた。自分もからかったことがあった。遺骨とともに埋葬された「副葬品」に驚いた 団体はその後、アイヌ民族の墓から研究目的で収集され、北海道大学に保管されていた遺骨の返還を求めて裁判を起こす。啓全も入会したが、活動にはほとんど参加しなかった。 転機は2017年。裁判での和解を経て地元の遺骨が返還された時のことだ。 帰ってきたのは、啓全の生ま…この記事は有料記事です。残り1036文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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この記事を書いた人太田悠斗北海道報道センター|司法担当専門・関心分野共生、外来種、生きづらさ関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






