アイヌが問う「和人ルールに従う必要あるか」 ある儀式に感じた矛盾大滝哲彰 太田悠斗印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
[PR]
北海道紋別市を流れる藻鼈(もべつ)川は、アイヌの言葉で「モペッ」と言われ、意味は「静かな川」。名の通り、付近の川に比べて小規模な2級河川だ。 流域にダムはなく、水生生物にとって住みよい環境が保たれた川の水は、オホーツクの海に注がれる。 2019年9月1日の早朝。紋別アイヌ協会の会長を務める畠山敏(84)は、この藻鼈川の川面に丸木舟を出し、前夜のうちに仕掛けた刺し網にかかった大きなサケやマスを捕獲した。 「それは違法です」 道職員が、川岸からやめるよう促した。道の許可を得て捕獲する「特別採捕」の申請書を出していなかったからだ。畠山は魚を取り込む手を止めず、こう言い放った。 「和人が勝手に作ったルールを押しつけられても、聞く耳は持たない。先住民族が従う必要があるのか?」 この日の午後。カムイ(神)からの恵みであるサケを迎え、豊漁と自然への感謝をささげる伝統儀式・カムイチェプノミが、畠山らによって執り行われた。「俺たちの自己決定権でサケを捕ろうと決めた」 それから半年後の20年2月末、道警は畠山ら2人を水産資源保護法違反などの容疑で、旭川地検に書類送検した。要は「密漁」の疑いだったが、後に不起訴になった。 「サケ漁は生活の一部。生き…この記事は有料記事です。残り1159文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
この記事の続きを読むなら今がお得。初回1カ月無料+Visaギフトカードが当たる▶今すぐ登録
この記事を書いた人太田悠斗北海道報道センター|司法担当専門・関心分野共生、外来種、生きづらさ関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






