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何をしても「イヤ!」と言う……そんな子どもの「イヤイヤ期」。自我が芽吹く重要な成長段階ですが、突然始まる我が子の激しい自己主張に、戸惑う親御さんもいるのではないでしょうか。そんな保護者の張り詰めた心を、ふっと楽にしてくれるデザインの「子ども用Tシャツ」が人気です。製作者の元アイドルに、手がけた理由について聞きました。「しょうがない」という気持ちに黄色い布地の胸元あたりに、焦げ茶色の文字で大きくあしらわれた「イヤイヤ」――。シンプルながらも、インパクト十分な外観のTシャツを着た女の子の写真が、X(旧ツイッター)上で拡散されました。写真の中の女の子は、両手足を大きく広げ、床の上で仰向けになっています。背中を地にべったりとつけ、その場を絶対に動かないという、強い意思が伝わってくるようです。「このTシャツ着てるとイヤイヤされてもまぁイヤイヤ期だししょうがないかとなる(そして保育園で先生から大好評)」。添えられたコメントの内容も相まって、投稿には8万近い「いいね」がつきました。「思い出にしようと撮影」「最近、長女とおうちで遊んでいたときのことです。『次のおもちゃだよ』と声をかけると、寝っ転がってイヤイヤし始めたので、思い出にしようと撮りました」写真の投稿者で、自らの育児情報をSNS上で発信しているえびいくらさん(X:@i_eat_ebi)が、撮影当時を振り返ります。長女は2歳で、イヤイヤ期まっただ中です。食事中、お米が茶わんの右側に偏ってよそってあるのが気に入らず、全く口にしなかったこともありました。「何が理由で『イヤイヤ』が発動するか分からず、〝時限爆弾〟を抱えている気分です」と苦笑します。そこで出産前から存在を知っていた、「イヤイヤ」があしらわれたTシャツを購入しました。長女に似合う黄色を選び、保育園に通い始めた2026年4月以降は、登園時を中心に着せているそうです。「Tシャツを使い出してから、大変な状況でも『イヤイヤ期だから仕方ない』と、常に思えるようになりました。また保育園に着ていくと、先生方から『今日はイヤイヤの日だね~』『可愛いですね!』と声をかけてもらっています」めいの存在が製作のヒントに話題を呼んだTシャツは、どのような経緯から生まれたのでしょうか。発案・製作者でアイドルグループ「でんぱ組.inc」の元メンバー、夢眠(ゆめみ)ねむさんに聞きました。夢眠さんはグループ脱退後の19年、東京・下北沢に「夢眠書店」をオープンしました。「本好きのための書店ではなく、これからの本好きを育てる書店」と称し、親子向けイベントを企画するなど、育児中でも来やすい環境を整えています。Tシャツのアイデアが思い浮かぶ起点は、ともに店を運営している姉の長女の振る舞いだったといいます。「開業当時にイヤイヤ期でした。道ばたで泣き叫び、なだめるのが本当に大変そうで。『周囲の目が気になるから、イヤイヤ期なんですよって娘の服に書きたい!』と、姉が訴えていたんです」美術大を卒業し、オリジナルキャラクターのデザインやプロデュースにも取り組んできた夢眠さん。2019年に、姉からリクエストがあったTシャツを手作りします。シャツの前後に「イヤイヤ」と目立つように書かれたものと、胸元にワンポイントで小さく「イヤ」とプリントしたものを、シルクスクリーン(版の上からインクを落とす印刷技法)で刷り上げました。特にこだわったのがフォントです。いかめしくなく、それでいて脱力しすぎないよう、丸っこい独自の字体を編み出しました。「子どもが急成長するタイミングという、イヤイヤ期の大切さを表現しつつ、いい意味で間が抜けている。そのバランスを意識し、親御さんも目で見て楽しみ、思わず笑顔になれるような見た目にしたかったんです」一般に、イヤイヤ期は1歳半~2歳ごろに始まると言われます。あまり長引かないように、との願いから、サイズは90センチと100センチの2種類だけとしました。親が「我に返る」きっかけにそして2020年、4種類のカラーリングのTシャツを用意し、「イヤイヤTee」と名付けて夢眠書店内に並べました。すると大きな反響を呼び、「もっとたくさんの色で作ってほしい」との依頼が、育児中のお客さんたちから舞い込んできたといいます。夢眠書店のテーマカラーであるミントグリーンや、バナナをイメージした黄色などの定番色に、新色を合わせて例年5~6色を展開。多い年で10色ほどのバリエーションを誇り、累計で少なくとも1千着以上が売れたそうです。「購入した親御さんからは、うれしい感想をいただきます。『イヤイヤTee』を着た子のかんしゃくが減ったとか、子が駄々をこねてもイライラしなくなったとか」「『子に手を上げそうになったとき、シャツの文字を見て正気に戻った』という切実な声もありました」夢眠さん自身、2歳の長男を育てています。お気に入りのおもちゃで遊びたいあまり、保育園に行き渋り、必死で説得するといった場面も多いそうです。日々の親子のやり取りが、商品開発に生かされていると話します。「我が子の発語が増えてくると、つい対等に接してしまいます。でも考えてみれば、まだ数年分しか人間の経験がないわけです。そのことを思い出し、親として『我に返る』きっかけにしたくてTシャツを作っているところはありますね」手刷りのため、数量限定販売の「イヤイヤTee」ですが、毎年安定した需要があるといいます。2026年は5月末に50枚を製作し、一枚2500円(税込み)で、夢眠書店の店頭で販売中です。「ごきょうだいやお友達との間で、Tシャツを譲り合ってくださっているお客さんもいます。もし新品が買えなくても諦めず、ぜひお下がりなどの形で入手することも考えてみてください」。夢眠さんは、そう話しました。ニュースが身近になるメディア「withnews」https://www.asahi.com/withnewsTikTokアカウント:https://www.tiktok.com/@withnewsYouTubeアカウント:https://www.youtube.com/@withnewschannel






