インタビュー「できない」では許されないごみ収集事業 収集車に乗って見えた現実聴き手・古畑航希印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
[PR]
■8がけ社会 ごみのゆくえ(5)=完 この先も続く人口減少による担い手不足とコストの上昇で、ごみ収集の存続が危ぶまれています。くらしに欠かせない公共サービスは、今後も続けられるのでしょうか。ごみ収集の現場に精通する立教大学コミュニティ福祉学部の藤井誠一郎教授(行政学)に、ごみ処理事業をどう守っていくか、について聞きます。新シリーズ「8がけ社会 ごみのゆくえ」人口減少でごみ処理にかかる1人当たりのコストが上がっています。くらしの基盤を支えるごみ処理事業を持続させるために何ができるでしょうか。各地で続く模索を通じて解決策を探ります。最終回はごみ収集の実態を体感する識者のインタビューです。 ――各地でごみ収集車に乗り込み、現場を見ているそうですね。ごみ収集の存続危機は感じますか。 感じますね。コロナ禍ごろから危機感を抱いています。業界は慢性的に人員不足で、「きつい、汚い、危険」の3K職場で敬遠されがちです。私は趣味で毎朝ランニングし、100キロマラソンの出場経験もあり、同世代では体力がある方だと思いますが、収集車と一緒に走り続けてごみを積み込む仕事は、きつかったです。 ごみ収集は自治体が行う直営と、民間への業務委託がありますが、地方では、民間に業務委託しても人が集まりにくい状態になりつつあります。人口が集中する東京でさえ、ごみ収集の人手不足は深刻化しています。 ――厳しい職場環境に加えて、他業界も人手不足です。どんな態勢を作れば、ごみ収集を維持できますか。 今までごみの現場にいなかった人たちを集められるかが肝です。ごみ収集は男性中心の職場ですが、女性が活躍するケースも出ています。ただ、事業所に女性用のシャワーや休憩室がないなどインフラが追いついていない面がある。まずはそこを変えなければなりません。 現場では高齢化も進んでいます。年を取れば、重いごみを持つのはきつくなる。自治体の中には、脈拍などから作業負荷を分析し、年齢に応じた作業量を検討する取り組みが進んでいます。 私は、女性や高齢者でもできる適正な作業量を分析して現場に反映させることで、持続可能な労働力は確保できると思います。「ごみ処理事業ができない」は許されない ――そのためには、どうすれば良いですか。 民間への業務委託ではなく、自治体直営の割合を高める必要があります。ごみ収集事業を全て直営、とはいきませんが、業者に丸投げするのは一番危ない。 人が生きていく上で「ごみ収…この記事は有料記事です。残り1153文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
この記事の続きを読むなら今がお得。初回1カ月無料+Visaギフトカードが当たる▶今すぐ登録






