インタビュー一ノ瀬ワタル、元カノに言われた「笑顔が怖い」 でも元半グレ役では2026年6月26日 10時00分照井琢見印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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俳優の一ノ瀬ワタルは、かつての恋人に言われたことがある。「ワタルの笑顔って、ちょっと狂気があるよね。怖さがある」。心に留まった言葉だった。 「だから悪い役の時には、とびきり笑ってやろうと思ったんすよ」。暴力が楽しくて笑う男を演じたこともある。「そしたら結構怖かったす」 ビリビリと響くデカい声で、わはは、と笑いながら明かしてくれた。体格もかなりの大柄。数々の作品に悪漢役で登場し、存在感を示してきた。 6月26日公開の映画「四月の余白」で演じるのは、子どもたちの更生保護施設を運営する元半グレの西健吾(けんご)という男。「今回は狂気の笑顔じゃないっす」と語る通り、自らの過ちと経験を生かし、学校や家庭の手に負えなくなった子どもたちと向き合っている。 西のもとへ、常軌を逸した暴力性を持った中学生、海斗(上阪隼人(はやと))がやってくる。施設でも外でも事件を起こし続ける彼を目にしても、西は「人は変われる」と信じ続ける。 演じていて、疑問には思わなかった。「俺自身も、人は変われると思ってるすから」 キックボクサーを目指し、沖縄の道場で内弟子になった10代のころ。「そこは空手道場も兼ねていて、本当に悪くて、どうしようもない子たちも先生は預かるんです。お母さんの顔面をいきなりグーパンチしちゃうような子を」 時が経つにつれ、子どもたちの様子が変わっていくのを目にした。「空手は痛みを知る競技でもあるすから、そこで礼儀を学んで成長していったのかなと。あそこでずっと空手をやっていて、悪い子は一人もいなかったですな」。役者を目指す前の原風景が、演技に説得力を与えていった。 まっすぐに子どもを信じる西。しかし彼自身の犯した過ちが、施設の運営に暗い影を落としていくことになる。作品は投げかける。過去の罪は許されるのか。人は更生できるのか。 「見る人に問う映画だと思うんすよ。俺は絶対に変われないことはないと思う。20代になっても、30代になっても、変わりたいと思ってる人は変われる。そんな誰かの一歩を後押しできればいいっすね」。そう語る笑顔は、優しさをたたえていた。プロフィル いちのせ・わたる 1985年生まれ、佐賀県出身。2009年、映画「クローズ ZEROⅡ」でデビュー。23年、Netflixドラマ「サンクチュアリ―聖域―」に力士役で主演し、注目を集めた。ウサギを8匹飼っている。「自宅はシルバニアファミリーにしようと思ってるっす」。「四月の余白」は26日公開。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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