深掘り超巨大地震が切迫? 北海道と沖縄で裏付け続く「スーパーサイクル」編集委員・佐々木英輔印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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北海道や沖縄付近で起こる「超巨大地震」について、地震の切迫や新たなリスクを示す論文が相次いで発表された。規模が桁違いに大きく、大津波を引き起こす。数百年以上の間隔で繰り返すため、「スーパーサイクル」とも呼ばれる。研究から、何が見えてきたのか。 「要注意状態が続いている」 「再来が切迫している可能性」 大学や研究機関が発表した論文の紹介文には、こんな言葉が並んでいる。次の超巨大地震を起こす準備が、北海道の十勝・根室沖でじわじわと整いつつあることを示す内容だ。 太平洋プレートが沈み込む千島海溝や日本海溝は、大きな地震を繰り返してきた場所だ。20日にあった三陸沖の地震では、1週間にわたって備えの再確認を呼びかける「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表された。 なかでも大きな被害が見込まれるのが、数百年に1度の超巨大地震だ。 国の地震調査研究推進本部は、マグニチュード(M)8.8以上の超巨大地震について「切迫性が高い」との見解を公表済みだ。今から8年あまり前、2017年12月のことだった。 これは、過去の大津波の痕跡をもとにした見解だ。平均340~380年間隔で起きてきたのに、前回の超巨大地震(17世紀前半)からすでに400年ほど経つことを根拠にしていた。 この「切迫」を現代の観測から裏付ける論文が2月、相次いで発表された。地震活動を分析した論文(https://doi.org/10.1038/s43247-025-03075-6)と、地殻変動を観測した論文(https://doi.org/10.1038/s43247-026-03297-2)で、それぞれ別々の研究だ。三陸沖地震で発表「後発地震注意情報」とは 昨年12月に続き2回目「空白域」で特に低く 「最新の観測データからも、要注意状態が続いていることが裏付けられた」。地震活動を調べた静岡県立大の楠城(なんじょう)一嘉特任教授はこう語る。 楠城さんらは、地震の起こり方の傾向を示す「b値」に注目した。北海道沖から関東沖まで、多数の中小規模地震をもとに場所ごとの数値を調べると、北海道沖に特に低い領域があることがわかった。 数値の低さは、地下に力がたまった状態を表すと考えられている。東日本大震災の前も三陸沖に特に低い領域が現れていた。これは00年代半ばから続いていて、11年にM9.0の地震が起きた後は高い状態に変わった。 北海道沖の低下は08年ごろから。20キロ四方ほどの範囲が低く、三陸沖の100キロ四方に比べれば狭いものの、しばらく大きな地震が起きていない「空白域」と重なっていることは共通する。付近で、「スロー地震」と呼ばれるゆっくり動く現象や、地震活動の「静穏化」がみられることも同様だ。 つまり今の北海道沖は、東日本大震災の直前と似た状態ともいえる。 「北海道や東北の人には『大地ではこんなことが起こっているんですよ』と伝えたい」と楠城さんは言う。「今すぐ超巨大地震が起こるとは言えないし、どれだけの規模になるかも何ともいえない。ただ、いつ起きてもいいように心構えをして、防災の優先順位を一つでも上げてもらえれば」強固にくっついたプレート プレートの動きも「切迫」を…この記事は有料記事です。残り1474文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません






