木版画の風間サチコ、油彩画に挑戦 青森の景色に重ねたロマン主義弓長理佳印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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木版画で知られる現代美術家・風間サチコさんの大規模個展「風間サチコ展:方丈ルームの1000里眼」が、青森県弘前市の弘前れんが倉庫美術館で開かれている。今回、美術学校以来となる油彩画に挑戦。作風に新たな広がりを見せた。 風間さんは1972年、東京都生まれ。武蔵野美術学園版画研究科を修了後、黒一色で刷られた木版画を中心に制作してきた。近代化、資本主義によって変化する日本社会を批評的に、コミカルに表現した作品で知られる。青森・弘前で出合った本に着想を得て 本展は新作の油彩画5点やアクリル絵画を含む約60点を展示する東北初の個展。2015年、青森公立大学国際芸術センター青森(ACAC)のレジデンスで滞在制作を行っていたことなどから開催につながった。青森とは、日本画材店を営んでいた風間さんの祖父が、青森出身の版画家・棟方志功(1903~75)に紙を納めていた縁もあるという。 風間さんによると15年に滞在した際、弘前の古書店で出合った19世紀フランスの小説家ヴィリエ・ド・リラダンの小説集「トリビュラ・ボノメ」が油彩画の着想源になったという。 本には、白鳥が不条理に殺される物語が収録されていた。風間さんはこれを「白鳥のように美しい19世紀のロマン主義的な存在の抹殺と、ロマンのない合理的な近現代社会の到来」と解釈。ロマン主義の柔らかさを表現するにあたり「木版画はハードエッジで、木版と私のバトルのようになる」と考え、絵筆を取った。白鳥伝説とロマン主義 柔らかに描き出す そうして生まれた「ありがとう、我が愛する白鳥よ!」には、白鳥の飛来地である青森県平内町の浅所海岸が描かれた。この場所は戦国時代、白鳥の羽ばたきを援軍の足音だと勘違いして敵軍が引き揚げたため攻め込まれずにすんだ、という伝説が残る地でもある。 そこに、ワーグナーのオペラ…この記事は有料記事です。残り822文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






