ストーリー編集委員・武田耕太印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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2024年夏。「うつ病です」と診断されたとき、埼玉県に住む女性(63)は「まさか」と思った。 悩むタイプでもないし、ストレスとは無縁だと思っていた。 ただ、その少し前から、何をしていても楽しくなかった。家業の仕事も、アルバイトも、趣味のジム通いも。 バイト先の店舗の仕事に、商品の入れ替え作業がある。何の問題もなくできていたはずのこの作業が、うまくこなせなかった。 来店した人たちが見やすいように、丁寧に、きれいに並べることを心がけていたのに、手が止まってしまう。集中して作業ができなくなっていた。「脳が考えることを拒否している」と感じた。 なぜ、こうなってしまったのだろう? この時期、別に暮らす高齢の母が骨折し、「介護が大変なのでは」と周囲から気遣われた。でも、親の介護は当たり前だと思っていたし、ストレスの自覚もなかった。 食欲が落ち、眠れなくなった。内科のクリニックで血液検査を受けたが、異常は見つからなかった。 「メンタルの病院へ行ってみるのもいいんじゃない?」。ジムで一緒の友人の勧めで受診したクリニック。よく眠れているか、食欲はあるか……。質問項目が並ぶチェックシートに回答したあと、問診を経て、医師から告げられたうつ病は、まさに「青天のへきれき」だった。強い焦燥感、5分もじっとしていられない 憂うつで、悲壮感にうちひし…この記事は有料記事です。残り2358文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人武田耕太編集委員専門・関心分野医療・健康、こども政策関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする