2026年6月17日 14時23分(2026年6月17日 18時28分更新)上保晃平印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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大型マンションの建設時に杭の施工データが改ざんされたため、全棟の建て替えが必要になり巨額の出費を強いられたとして、販売元の大手ディベロッパー「三井不動産レジデンシャル」が施工業者3社に計約505億円の賠償を求めた訴訟の判決が17日、東京地裁(徳増誠一裁判長)であった。判決は「建て替えの必要はなく、過剰な対応だった」と述べ、被告3社に命じる賠償額を計13億円余りにとどめた。 被告の3社は、杭工事の元請けだった三井住友建設、1次下請けの日立ハイテク、2次下請けの旭化成建材。判決は、3社に連帯して計約13億4360万円の支払いを命じ、旭化成建材にはさらに約5240万円の賠償責任もあると判断した。「補修工事で対応できた」と指摘 問題が起きたのは横浜市都筑区のマンション。住民が2014年、二つの棟をつなぐ廊下の手すりが上下にずれていることに気づき、1棟が傾いていると判明した。詳しく調べたところ、杭の一部が固い地盤に届いていなかったほか、旭化成建材による杭の施工データの偽装も発覚した。 マンション管理組合は16年に全棟の建て替えを決定し、21年に工事が完了した。建て替え費用や住民の仮住まい費用などは、三井不動産レジデンシャルが負担した。 判決は、杭の施工不良について「建物の基本的安全性を損なう不具合だ」と指摘。旭化成建材の責任については「データの取得失敗や紛失などによる欠損を補う目的で、施工データを改ざんしており、強い非難に値する」と認めた。 ただ、杭の施工不良があった棟でも、杭を増やすなどの補修工事で安全性を高められたと指摘。データ改ざんの事情を踏まえても「建て替えが必要だったとは認められない」と判断した。 巨額の費用がかかる全棟建て替えについて、三井不動産レジデンシャルが「施工3社と合意を得る努力を怠った」とも述べ、建物の一部の補修などの費用に限って3社の賠償責任を認めた。原告側は控訴する方針 判決を受け、三井不動産レジデンシャルは「請求と大幅な相違があり、控訴する方針。国民生活において極めて重要な、すまいの安全性に対する信頼を確保するため、当社の主張を引き続き適切に展開していく」などとするコメントを発表した。 この訴訟では25年3月、和解と同等の効力をもつ「調停に代わる決定」を地裁が出し、被告3社が計112億円を支払うことが提示された。だが、三井不動産レジデンシャル側が異議を申し立てたために訴訟が続き、判決が言い渡されることになった。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人上保晃平東京社会部|裁判担当専門・関心分野社会保障、障老病異、社会思想関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






