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東畑開人さんの「社会季評」 「心理学クイズの時間です」 ほろ酔いで上機嫌のクイズ王が話に割り込んできたのは、ある研究会の打ち上げの席でのことだった。その研究会には様々な現場で働く心理士たちが参加していて、そのとき私は枝豆をつまみながら、スクールカウンセラー(SC)たちの愚痴を聞いていた。 話題は、SCを学校に配置しても、不登校の増加に歯止めがかかっていないという財務省の財政制度等審議会からの厳しい指摘についてだった。現場ではたくさんの仕事がなされて、ケアは増加している。それなのに問題は増加している。どういうことなのか。私たちが頭を悩ましていたところに、隣の机で梅水晶をつまんでいたクイズ王が乱入してきたのである。 「児童養護施設クイズ!」。クイズ王は虐待や死別、病気などの理由で家庭から離れた子どもたちが暮らす施設の中堅心理士だった。「問題です。僕の施設では、以前は1寮に12人の子どもがいましたが、できるだけ家庭的な環境に近づけるべく、今では定員が6人になって、きめ細かく子どもと関われるようになりました。すると、子どもの暴力が増えました。なーぜだ?」 難問だったが、私はまず思い…






