ゲノム編集ベビー禁止法案、国会審議へ ヒト受精卵の不安定さも理由伊藤良渓 後藤一也印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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「ゲノム編集」などの技術で遺伝情報を改変したヒトの受精卵を子宮に移植することを禁止する法案が今国会で審議入りする。10日の衆院厚生労働委員会で趣旨説明が行われた。法案には罰則が設けられ、違反した場合、10年以下の拘禁刑または1千万円以下の罰金が科される。 ゲノム編集は、従来の技術よりも高い精度で簡単に生き物の細胞の遺伝情報を改変できる。2010年代に入って登場してから世界中に広がり、開発者は20年のノーベル化学賞に選ばれた。 ただ、精度は高くても、意図しない遺伝子改変が起こる危険がある。18年、中国の研究者がゲノム編集で遺伝情報を改変した受精卵から双子の女児が誕生したと発表。これを受け、政府は法律による規制を検討してきた。 法案では、ゲノム編集などの技術を用いたヒトの受精卵や精子・卵子の生殖細胞を、ヒトや動物の子宮に移植することを禁止する。ただ、移植後に胎盤ができ始める可能性がなく子どもが生まれない動物の子宮への移植の場合は容認する。容認する要件や、どのような技術を規制対象とするかは政令で定める。 政府の資料によると、ドイツやフランス、イギリス、イタリア、カナダ、アメリカ、中国、韓国では罰則つきで禁じる法律がすでに存在するという。受精卵のゲノム編集に動く米国企業 規制下でも「有効性を強く確信」法律で禁じる必要性 わかってきたヒト受精卵の不安定さ ゲノム編集したヒトの受精卵をヒトや動物の胎内に戻すことを禁止する「ヒトゲノム編集胚(はい)規制法案」の審議が始まった。2018年に世界で初めての「ゲノム編集ベビー」の誕生が中国で報告され、各国が対策に乗り出していた。近年の研究でわかってきたのは、ヒトの受精卵は不安定で、ゲノム編集には大きなリスクがあり、危険だということだ。 15年ほど前から、遺伝情報であるゲノムを自在に変えられる「ゲノム編集」の技術が向上した。特定の遺伝子の機能を失わせたマウスを作るだけでも一苦労だったが、マウスの受精卵をゲノム編集すると非常に短時間で作製できるようになった。革命的だった。 マウスの受精卵で遺伝子が簡…この記事は有料記事です。残り1487文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人後藤一也くらし科学医療部|医療担当専門・関心分野科学、医療関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする













