刑務所の調理場が変えた人生 栄養士の一番弟子は薬物脱却の支援者に小泉浩樹印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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薬物依存からの回復支援施設・名古屋ダルク(名古屋市北区)でデイケアセンター長を務める川又克規さん(46)は、自らも薬物に依存した過去を持つ。いまは同じ境遇にある人たちの社会復帰を支える活動に取り組むが、その原点の一つが刑務所での調理経験だった。 岡崎医療刑務所(愛知県岡崎市)で服役した川又さんは、受刑者の食事づくりを担当した。その現場「炊場(すいじょう)」で出会ったのが、管理栄養士の黒柳桂子さん(57)だ。黒柳さんは、刑務所の食事のイメージを変えようと、受刑者と向き合いながら調理の現場を改革していった。川又さんは、そこで黒柳さんの薫陶を受けた。社会復帰して仲間を支える側に回る川又さんを、黒柳さんは「シャバの長男」と呼び、活動を見守っている。 調理経験がほとんどなかった川又さんにとって、炊場での作業は驚きの連続だった。例えば、炊飯器であんこが作れると知ったとき。普通は鍋で煮るが、刑務所では火を使うとその場を離れられない。炊飯器の活用は、効率と安全を両立するための黒柳さんの知恵だったという。「『米を炊くだけの機械』だと思っていたので、本当に衝撃でした。今でも役立っています」と話す。 受刑者自身が調理の過程でコツに気づくこともあった。ある時、調理の仕上げでしょうゆをかけるときに食材に直接かけるのではなく、鍋にかけた方が「めっちゃ香りがたつ」と言い出した受刑者がいた。いわゆる「鍋肌にかける」という一般的な調理法だが、与えられたレシピには書かれておらず「そういう発見の一つ一つが経験になった」と振り返る。 川又さんにとって「言われた…この記事は有料記事です。残り490文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人小泉浩樹くらし科学医療部専門・関心分野社会保障、消費者問題、地方自治関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






