インタビューカンヌで絶賛、度肝抜くロードムービー日本公開 音楽と「死の体験」2026年6月5日 16時30分平岡春人印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする「シラート」から© 2025 LOS DESERTORES FILMS, A.I.E., TELEFÓNICA AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.,FILMES DA ERMIDA, S.L., EL DESEO DA, S.L.U., URI FILMS, S.L.,4A4
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必死に支え合うヒッピー的な集団と、鳴り響く轟音(ごうおん)。5日公開の映画「シラート」は、昨年のカンヌ国際映画祭でお披露目された際、観客の度肝を抜いた。一組の親子と音楽を愛する集団の旅を描く規格外のロードムービー。会期中は、一部の批評家たちが最高賞パルムドールの候補と絶賛した。監督のオリベル・ラシェが「死の体験」と説明する本作の見どころとは。 舞台はモロッコの砂漠。野外で爆音のダンス音楽とともに夜通し激しく踊る集団のもとに、一人の男性とその息子が現れる。失踪した娘を捜しているのだという。一行は親子とともに砂漠の悪路を旅する。 一行は「レイブ」というダンスパーティーの愛好者たちで、レイブ会場を古びた車で回る。レイブは電子音楽に乗って踊る大規模なパーティーで、1980年代末ごろに英国から世界各地に広まった。 ラシェ監督も15年ほど前からレイブ会場をたびたび訪れていて、劇中の一行は俳優ではなく、実際の会場でキャスティングされたという。 「レイブカルチャーというのは音楽だけではなくて、会場から会場に車で移動する旅も含んでいます。私がレイブが好きなのは、社会システムから最大限逸脱しようとする、急進的な人たちのつながりを求めているからなのでしょう。幼い時からこの世界は持続不可能だと思っていました。どこかでリセットが必要だと。だからこそレイブを見たときに、『これが必要だ』と私は思いました。(レイブ会場で流れる)テクノ音楽も好きです」 レイブには、それぞれが傷をさらけ出して癒やすセラピーのような力もあると語る。劇中で困難に直面する一行は、慰め合うように踊る。 しかし登場人物たちに降りかかる運命はすさまじい。音楽とは異なる「轟音」が容赦なく襲いかかる衝撃的な終盤は、監督にとって死の体験でありセラピーのようなものだという。 「頭の中で『合理性』が止まって、初めて見えてくるものがあります。それは、ほとんどセラピーです。色々な感情が湧いてくると思います」 スペイン出身の監督は過去作でカンヌ「ある視点」部門などで受賞を重ね、本作で初めてコンペティション部門に選出。審査員賞を受賞した。 「今の映画監督たちは怖がって冒険をせず、みんなにウケる映画ばかり作る。自分はその反対、衝撃的でセンセーショナルなことをやっているから、うまくいくのだと思います」有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人平岡春人文化部専門・関心分野音楽、映画、人権関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






