日常も災害時も 市民に寄り添う放送 エフエム和歌山2026年6月4日 12時00分田中祐也印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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4月に大阪本社から和歌山総局に着任した。和歌山のことを知るため、自宅や車の中で地元のラジオ局を聴くようにしている。 お気に入りは、和歌山市のコミュニティーFM・エフエム和歌山だ。周波数87・7メガヘルツにちなんで、「バナナ(877)エフエム」と呼ばれている。 聴いていると、バラエティー豊かなパーソナリティーが次々に登場する。どんな人たちが運営しているのだろうか。5月中旬、放送局を訪ねた。 午前8時過ぎ、スタジオでは「いってらっしゃい!ハッピーモーニング」が生放送中だった。朝の帯番組で、この日は火曜から木曜担当の宇和千夏さんがパーソナリティーを務めていた。 リスナーから届いたメールを紹介しながら、天気や道路情報を伝える。スタジオにディレクターはおらず、すべてを1人でこなしていることに驚いた。 「リスナーとの距離が近いのが、コミュニティーFMの魅力だと思っています」。本番を終えたばかりの宇和さんが笑顔で教えてくれた。 常連のラジオネームから人柄を想像したり、公開収録やイベントを通じてリスナー同士が出会い、つながりが生まれたりするという。「自分が橋渡し役になれている実感がうれしいです」 エフエム和歌山のパーソナリティーは、アーティストや英会話講師、料理研究家、猟師など多士済々だ。番組は、それぞれの経験を生かした内容になっている。 クロスメディア局長の山口誠二さん(43)は、「和歌山に暮らす人だからこそ伝えられる番組を大切にしている」と話す。地名の読み方や道路事情、街の空気感まで知っていることが、ラジオ局の信頼につながるという。 もう一つの信頼の柱は、災害時に命を守る情報を伝える防災の拠点になることだ。 山口さんは2017年、AI(人工知能)アナウンサーを開発した。災害時に被害状況や避難所の情報などを入力すれば自動的に読み上げ、災害情報を24時間伝え続けることができる。 また、情報収集のためにスタッフやOBら約50人のLINEグループもつくった。冠水、通行止め、停電など、信頼できる仲間から届く災害情報を放送に反映させるという。 宇和さんも緊急時に対応できるよう、自宅にスタジオを設けた。朝の番組でも週に一度は自宅から放送し、手順を体に覚え込ませている。 防災士の資格を持つ山口さんは「災害時にエフエム和歌山を聴いてもらうためにも、普段から親しんでもらう必要がある。そのためにも、面白い番組づくりを続けたい」と話す。 放送に関わる人たちの思いを知り、明日からラジオを聴く時間が、これまで以上に楽しみになった。 エフエム和歌山 2008年から放送開始。可聴エリアは和歌山市、岩出市、海南市(山間部除く)、紀の川市の一部。インターネットでも聴ける。防災グッズとして、地震や津波などの緊急情報を検知すると、電源が切れていても自動的に起動する「バナナ防災ラジオ」を開発した。和歌山市が65歳以上だけの世帯などに無料で貸し出している。問い合わせは市地域安全課(073・435・1005)。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人田中祐也和歌山総局専門・関心分野地方自治 暮らし 歴史 ファッション 依存症関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする







