インタビュー未成年が「選挙応援」したら犯罪? 高校生ラッパーが国を訴えた理由聞き手・構成 吉村千彰印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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Re:Ron特集「動き出す私たち」 公職選挙法が未成年者の「選挙運動」を禁止していることは「政治的表現の自由」の侵害だとして撤廃を求める裁判が、東京地裁で進んでいます。「18歳未満にも選挙で応援する自由を」と掲げた訴訟。原告団4人は提訴時は高校生でした。その一人でラッパーの竹島一心さん(19)に、なぜ、司法の場で「表現の自由」を訴えるにいたったかについて語ってもらいました。「18歳未満にも選挙で応援する自由を」訴訟原告、ラッパー 竹島一心さん(19)こんなルールで良いのか、生きやすい社会にするにはどうすればいいのか。そんな疑問から現状を変えようと、一歩を踏み出した人たちがいます。Re:Ron特集「動き出す私たち」は、それぞれの原点、実践や葛藤を通して、新しい社会の胎動を伝えます。■校則って、意味がわからないから 中学生の時、校則に納得できなかった。それが、行動のきっかけになりました。 校則って、髪が耳にかかったらダメ、靴下は白だけ、とか……意味がわからなかった。先生に理由をきいても、「ルールだから」「社会には意味のないことはいっぱいある」と言われて。学校に意見書を出しましたが、答えは「検討します」だけ。1年生の時はいっしょにおかしいと言っていた同級生も、先生に刃向かったら内申点が下がる、「卒業までのしんぼうや」とあきらめムードに。そして、僕は学校に行けなくなりました。 2年生の時にラップを始めて、地元兵庫県の尼崎市立ユース交流センターの音楽スタジオを利用していました。そこで、親しくなった職員の方に誘われて、ユースカウンシル(若者が主体となり行政などに提言する協議体)に参加。「校則見直し」を自分のプロジェクトにしました。竹島さんの楽曲「SCHOOL OF DEMOCRACY」@isshin0504■市に提言したら政策指針に盛り込まれる 市内の中高生ら250人にアンケートを実施。協力してくれた商店街の人、面談した教育委員会の人、相談に乗ってくれたユースセンターの職員、たくさんの人たちに出会った。話を聞いてくれる、信用できる大人もいるんだと、希望がわいてきました。 1年後、調査結果や自分の思いをもとに、生徒が意見を言う場の設定や、生徒の多様性にそぐわない校則の見直しなどを提言としてまとめました。そして、ユースカウンシルの活動報告会で、参加した市長や教育長に直接訴えました。驚いたことに、市長が、いち中学生の意見を親身になって聞き、賛同を示してくれたんです。職員の人に、すぐに動くようにとその場で指示も出してくれた。そんなガッツのある大人がいるなんて知らなかった。衝撃を受けました。 この活動を通して、大人や社会に対する見方が変わってきました。住民の声を大切にしようと市が取り組んでいることも知りました。 その後、尼崎市が「校則見直し指針」を策定。僕の提言も盛り込まれました。そうか、自分の生活や学校の問題って意外と政治につながっているんだって実感がわきました。中学3年生の12月でした。■声を上げられられないルールに疑問 高校生の時、市政改革の中心だった市長が地元の選挙に立候補しました。街頭演説を見に行き、この人だったら若い世代の意見もきいてくれるだろうから応援したいと考えていたとき、親しい人から、公職選挙法によって未成年者は選挙運動が禁止されていると聞かされました。教えてくれた人には感謝しています。応援活動をしたら僕が刑罰を受けるかもしれない、そして、周囲にも迷惑をかけるかもしれないと知り、恐怖を覚えました。*「選挙運動」選挙期間中に特定の候補者の当選を目的として行う活動。公職選挙法は18歳未満の選挙運動を禁止。違反した場合、1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金。 でも、僕は、尼崎をつくっている人間の一人、市民の一員という自覚があった。なのに、なぜ声を上げることすら許されないんだろうという気持ちが強くなっていった。 17歳で投票も応援もできな…この記事は有料記事です。残り2116文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人吉村千彰デジタル企画報道部|Re:Ron編集部専門・関心分野文化、芸能、海外ドラマ、フィギュアスケート関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする