インタビュー2026年5月28日 6時00分野城千穂印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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二胡(にこ)奏者のウェイウェイ・ウーとシンガー・ソングライターの平原綾香が初めてコラボした楽曲「祈りにみちて」が4月にリリースされた。ウェイウェイの妹で歌手として活動したaminとの縁が、2人を結んだという。 この曲は元々、ウェイウェイが能登半島地震の復興を願って2024年に発表した。当初は歌のない楽器だけの曲だったが、昨夏、熊野古道を歩いていた時にこの曲を歌う平原の声がふと「聞こえてきた」という。「木と木の間から、木漏れ日に声が入ってくる感じがした」 当時まだ会ったこともない平原には、特別な思いを持っていた。「妹が他界した時、すぐにメッセージをいただいたのが平原さんだったのです。そのお礼をずっと言いたくて」とウェイウェイ。作詞と歌を平原に依頼することにした。晩年まで続いた交流 「それはもう天使のような声」 妹のaminは5年前、病気のため48歳の若さで亡くなった。ウェイウェイと同じく中国・上海出身。19歳で来日し、「サントリーウーロン茶」のCMソング「大きな河と小さな恋」がヒットしたほか、日本の音楽家とも共演した。 特に平原とは、10年の上海万博でのコンサートをはじめとして、晩年まで交流が続いていた。 平原が中国での公演に向けて「中国語の発音を教えてほしい」と相談すると、録音して送ってくれた。「それはもう天使のような声で。私の低い声とは全然違ったので、『amiさん、もうちょっと低く言ってもらえますか』なんて、またお願いして……」。その当時、aminが既に病院にいたことは後で知った。 その録音を平原は大切に保管し、ウェイウェイに会った時に聞かせた。生前の妹の声から平原への思いを感じたウェイウェイは「この縁は、妹がつないでくれたものだ」と確信したという。 平原の父でサックス奏者であったまことも、21年に死去。「私たちはお互いに大切な人を亡くした。きっと聴く人にもそういう体験がある。その悲しみの中でも生きていく強さのようなものを歌詞で表せないか」と平原は考えたという。万葉集や古今和歌集を参考に 二胡で奏でられる荘厳なメロディーを聞き「震えるほどの音のすごみ」を感じ、「太刀打ちできない、と最初はおののいたのですが、いやこのまま歌詞を書くぞと、もう音源に頭を突っこむような気持ちで書いた」。万葉集や古今和歌集を参考に書き上げた歌詞と、それを歌う平原の全てを包み込むような声が、さらに雄大な世界へとリスナーを誘う。 ウェイウェイは平原の歌について「宇宙に届くような限り無いパワーを感じました。聴くたびに体が震えたり感動したりすることはもうあまりないので、本当に感謝しています」と語った。 6月26日午後7時、東京都品川区の品川教会で開かれるウェイウェイの公演に、平原がゲスト出演する。☎03・3478・9999(キャピタルヴィレッジ)。また、6月2日にはNHK「うたコン」に2人が出演予定。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人野城千穂文化部|音楽担当専門・関心分野音楽、舞踊関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする