インタビュー文民統制「弛緩している」 自民党大会で自衛官歌唱 駒村・慶大教授専任記者・藤田直央印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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4月の自民党大会に自衛官の歌手が出演した問題には、憲法の下での文民統制と、自衛官の政治的中立性が揺らぐ危機が表れているのではないか。慶応大学で憲法を担当する駒村圭吾教授(65)はそう語る。詳しく聞いた。 ――憲法学者として、この件をどうとらえますか。 まず、陸上自衛隊の「歌姫」が国歌を歌ったという言い方をされることがあるが、強烈な違和感があります。祝祭的な空間にセレブリティーが現れたといった話に矮小(わいしょう)化されてしまう。自衛官という特別職の国家公務員のあり方が問われているのです。一般職公務員に求められる政治的中立性にとどまらず、文民統制にも関わり、緊張感をもって臨むべき問題です。(憲法を考える)問われる自衛隊の政治的中立性 陸自音楽隊員、自民党大会での歌唱問題 ――文民統制とは、軍人ではなく民主的に選ばれた政治家が軍を統制する仕組みのことです。日本ではどうなっているのでしょう。 敗戦直後に新憲法案を審議した帝国議会で、「戦争放棄」をうたう9条についていくつか修正がありました。これに日本再軍備の気配を感じた連合国の極東委員会が、66条の「文民条項」を挿入させた。内閣の閣僚は非軍人、つまり文民に限るとし、軍が民主的プロセスに従属することを示したが、文民統制そのものではありませんでした。 文民統制が制度化されるのは、憲法公布から8年後に自衛隊ができたときです。最高指揮官は内閣の長である首相とされ、政治の優位つまり自衛隊の政治への従属が明確になる。他方で自衛隊が旧軍のように政治化することを防ぐ必要がありました。 ここで重要なのは、自衛隊法と同法施行令で定められた自衛官の政治的行為への制約が、憲法には記されていない「政党」から距離を置くことを意識している点です。党派性を排除して自衛隊の政治化を防ぐという要求が、戦後の文民統制に組み入れられました。制服で歌うのは「特定党派への支援で、政治的行為」 ――ただ、公務員の政治的行…この記事は有料記事です。残り1359文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人藤田直央専任記者|現代史・憲法・公文書専門・関心分野日本の内政・外交、近現代史関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする







