ストーリー編集委員・豊秀一印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
[PR]
現場へ! 憲法を手にⅤ(5) 容疑者が捜査の過程で採取されたDNA型の取り扱いルールは現状、国家公安委員会規則で、「保管する必要がなくなったとき」に抹消しなければならないと定められているだけだ。 無罪が確定した男性が、警察が自身のDNA型と指紋、顔写真データなどを保管し続けているとして、プライバシー権の根拠とされる憲法13条をもとに、データ抹消を求めて提訴。勝訴が確定した。二審判決は、恣意(しい)的な運用を防ぐには規則ではなく立法が必要だと警告した。男性と弁護団の闘いを振り返る。 ◇ 2016年10月。名古屋市の薬剤師、奥田恭正(69)は、自宅前のマンション建設現場で現場監督を突き飛ばした疑いで現行犯逮捕された。前年の15年、低層の建物が立ち並ぶ住宅街に、15階建てのマンション建設計画がもち上がった。近隣住民から反対運動が起こり、奥田は運動のリーダーに。逮捕当日、現場監督とトラブルになっていた。 奥田は、逮捕後一貫して無実を主張。それでも、生活や仕事への不安から身柄拘束に耐えられなくなり、「これ以上無理。現場監督と示談してでも早く出してください」と、接見にきた弁護士、國田(くにた)武二郎(ぶじろう)(78)と佐橋祐策(47)に弱音を吐いたことも。「暴行していない以上、無実を訴えるしかない。もう少し頑張りましょう」と二人は励ました。 奥田は暴行罪で起訴されたが、名古屋地裁は18年2月、防犯カメラ映像の鑑定などから、突き飛ばされたとする現場監督の被害証言は信用できないなどとして無罪を言い渡し、確定した。 奥田は、逮捕や勾留請求、取り調べなどの一連の手続きは違法だとして、国家賠償訴訟を提起。虚偽の被害届を出したとして現場監督、その使用者責任を問うために会社を相手に損害賠償訴訟を起こした。国家賠償訴訟の中で、逮捕後に採取されたDNA型、指紋、顔写真、携帯電話データの抹消も求めた。 なぜ抹消を求めたのか。改め…この記事は有料記事です。残り857文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






