深掘り【そもそも解説】米国の政策で日本に海外の薬が来ない? その仕組み後藤一也 福宮智代印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

[PR]

米トランプ大統領が2025年5月、米国内の医薬品の価格を他の先進国の価格に引き下げる薬価政策をめざす大統領令に署名しました。「最恵国待遇(Most Favored Nation:MFN)政策」と呼ばれ、日本にもその影響が懸念されています。今後、どうなるのでしょうか。海外の薬が日本で使えない 「ドラッグロス」トランプ政権の政策影響 Q MFN政策とは。 A トランプ氏は2期目の任期が始まって約4カ月が経った25年5月12日、米国の薬価を他の先進国に合わせて引き下げる大統領令に署名した。最恵国待遇(MFN)の考え方に基づいて、製薬企業が最も安い価格で売り出している国と同じ価格に設定するという内容だ。ただ、当時は具体的な内容は示されていなかった。 Q なぜ、MFN政策を打ち出したのか。 A 米国の新薬の価格は、他の先進国と比べて3倍ほど高いとされる。トランプ氏は1期目から、米国内の医薬品の価格を引き下げることを訴えてきた。民主党政権も薬の価格を下げる政策を検討し、超党派で取り組んできた課題だった。 欧州や日本では、公的な医療保険制度への支出を抑えるため、薬価に対する国の関与が強く、価格が低くなっている。一方、民間の医療保険が主体の米国では製薬会社が自由に薬価を決めることができるため、価格が高くなっている。 一つの薬を開発するのに数千億円ほどかかるとされ、新薬の開発コストは決して安くない。現状では、企業が米国で高く売って開発コストを回収しているため、米側は「不均衡な状態につながっている」と指摘している。 さらに、米国で臨床試験をして開発しているのに、発売された新薬の多くやその原料を米国が輸入することになり、そのことも問題視されている。 Q 日本の市場の特徴は。 A 日本は、製品にもよるが…この記事は有料記事です。残り1039文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人後藤一也くらし科学医療部|医療担当専門・関心分野科学、医療関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする