視点・解説「戦略的自律」迫られる日本 米国の変化見据え新たな安保戦略策定を専任記者・藤田直央印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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記者解説 専任記者・藤田直央 「国益を長期的視点から見定め針路を定める」として、政府は国家安全保障戦略(NSS)を2013年に初めて作った。期間は約10年をめどとし22年に改定したが、高市早苗内閣は4年で再改定を急いでいる。米国に振り回される中で本当に「戦略」と言えるものになるのか、心もとない。 今回のNSS改定は高市首相主導に見えるが、「レールは敷かれていた」と石破茂内閣の閣僚だった自民党議員が明かす。 さらなる防衛負担を求めるトランプ米大統領の意向をふまえ、欧州諸国は昨年6月、防衛費を国内総生産(GDP)比で3.5%、関連経費とあわせ5%にする方針を決めた。日本もトランプ氏来訪を控え、「主体的に防衛費を増やす姿勢を石破首相が示し、GDP比2%と書かれたNSSの改定を打ち出して理解してもらうシナリオだった」とこの議員は語る。 防衛省幹部も石破内閣当時の昨年8月、「NSSを前倒しで変える話がある」と取材に語っていた。22年からのロシアとウクライナの戦争ではドローンが大量投入された。中国や北朝鮮も取り入れており、「戦い方」が様変わりしたからだという話だった。 昨年10月下旬、トランプ氏来日の6日前に石破首相は退陣。就任した高市首相は早々に、NSSの前倒し改定の検討を表明した。防衛費を27年度にGDPの2%にするとしていた目標を25年度に達成した上で、ウクライナ戦争にみられる「新しい戦い方」もふまえて防衛費の水準を示すとした。 トランプ氏の外圧を避けようとNSSを変える形だが、そもそも今の国際情勢の最大の変数は米国だという認識がいかにも弱い。ポイント・米国は防衛費増を求めるが、国家安全保障戦略をその場しのぎで変えるべきではない・国際秩序の担い手から退く米国の変化を直視し、「戦略的自律」を追求すべきだ・軍事力偏重で中国に対処するのは危うい。外交や経済も踏まえた包括的な議論を トランプ氏は昨年の政権復帰…この記事は有料記事です。残り2847文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人藤田直央専任記者|現代史・憲法・公文書専門・関心分野日本の内政・外交、近現代史関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする







