寺沢知海 初見翔印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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東京23区で、家庭ごみ有料化に向けた検討が進んでいる。排出量に応じた負担を求めることで、ごみ総量を減らす狙いだ。このままでは半世紀後に最終処分場が満杯になるおそれがあるうえ、有料化に踏み切らなければ国の交付金が減額されるという事情もある。ただ、23区全体の合意形成には時間がかかりそうだ。 ごみ処理関連の事業は2000年に、都から23区に移管されている。25年度に23区から出たごみの総量は約242万トン。1人あたりの量は減っているものの、人口が増え、事業所も多い23区では今後もごみの総量は横ばいか微増すると見込まれている。 家庭ごみの大部分を占める可燃ごみは、23区内に22カ所ある清掃工場で焼却、そこで出た焼却灰のうち、セメントの原料などとして再利用できるものを除いた半分以上が、東京湾にある都の処分場に埋め立てられる。新たな処分場「不可能」 処分場は約50年後には満杯になる見通しだが、新たな処分場を確保することは「現実問題として不可能」(関係者)。そのため、ごみの量を減らして現在の処分場を少しでも長く使う必要がある。 さらに、有料化をしなければ、清掃工場の建て替えなどに使える環境省の交付金が減額される可能性が高い。今後、建て替える工場の交付金を満額で受け取るための「有料化のタイムリミット」は40年度で、しかも、30年度ごろまでにその方針を決める必要があるという。資材価格や人件費の上昇で清掃工場の整備費は高騰しており、国の交付金が減らされれば、区側の負担はさらに増すことになる。 23区長でつくる特別区長会は24年6月から、有料化を含むごみ削減策の検討を本格化した。外部の有識者らでつくる検証委員会からの答申を経て、今年3月19日に検討結果を公表。有料化についてはごみ袋1リットルあたり1円の手数料を取れば、家庭ごみを1割削減できると試算している。 有料化に踏み切る場合は、公平性の観点からも全区一斉に開始する考えだ。ただ、物価高のなかでの有料化は住民の反発を招くおそれがある。そのうえ、来年には統一地方選があり、多くの区長が改選期を迎える。1年以内に選挙を控える区長は「ごみは減らさないといけないのは間違いない。有料化の方向性には賛同するが、区民から理解を得られるのか不安がある」と話す。区長会は一歩引いた表現 結局、区長会は家庭ごみの有…この記事は有料記事です。残り786文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人初見翔ネットワーク報道本部専門・関心分野農林水産業と食、まちづくりとものづくり、教育・子育て関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする