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中東情勢の悪化による影響が、身近な商品に広がり始めています。原材料の高騰や調達不安を背景に、受注が止まり値上げが広がる場面も。家計の負担増も心配です。企業の動きを詳報します。■■■5月18日■■■エステー、カイロや使い捨て手袋を値上げ 日用品大手のエステーは18日、カイロと使い捨て手袋の出荷価格を8月3日から10~30%値上げすると発表した。生産の効率化などのコストダウンを図ってきたが、価格を維持することが困難な状況になったとしている。 「オンパックス」の名称で販売するカイロは、貼るタイプの10枚入りの店頭想定価格が税込み498円から573円に約15%上がる見込み。石油由来の原料でつくられる不織布フィルムなどの値上がりを織り込んだ。冬に需要が高まる商品だが、秋冬に向けて小売店などとの商談が始まるため、この時期に引き上げを公表したという。 使い捨て手袋だと、「ファミリー ニトリルゴム 極うす手 M ホワイト」の10枚入りが、228円から298円になり、30%程度上がる。海外でつくって輸入しているものが多く、物流費の高騰などを反映させたなどとしている。LIXIL、トイレや浴室を値上げ 住宅設備大手のLIXIL(リクシル)は18日、トイレや浴室をはじめとする水まわり品や、ドアなどの建材を6月1日以降、順次、値上げすると発表した。中東危機を背景に、調達・供給網の混乱が長期化しているなどとして、製品の安定供給や品質維持のために必要だとした。 メーカー小売り希望価格を引き上げる。生産コストの上昇が著しいタイル用接着剤は6月1日出荷分から平均20%程度値上げする。8月3日受注分からは、トイレや浴室を13%程度、キッチンを10%程度、それぞれ引き上げる。その後も、外壁・屋根は9月1日受注分から、ドアやインテリア建材などは10月1日受注分から値上げする。■■■5月15日■■■大王製紙、トイレットペーパーなど値上げ 大王製紙は15日、「エリエール」のブランドで展開する家庭紙の価格を8月1日納入分から15%以上、引き上げると発表した。対象の製品には、トイレットペーパーやティッシュペーパー、おむつ、生理用品、マスクなどが含まれる。病院や介護施設などに販売する業務用も対象だ。小売り希望価格を引き上げるかたちで値上げを行うという。 中東情勢の影響で、石油由来の原材料のほぼすべてが値上がりしているといい、「自助努力のみで吸収できる範囲を超える」と説明した。 ユニ・チャームも7月以降、紙おむつや生理用品、ペット用品などを順次値上げしていく方針を小売店などに伝え始めた。商品の新たな価値提案もしつつ、値上げ幅は5%前後を見込んでいる。同社は「安定供給を最優先とする強靭(きょうじん)な供給体制を再構築するため」としている。「おかめ納豆」も値上げ 「おかめ納豆」などを製造するタカノフーズは15日、納豆や豆腐、厚揚げの全商品を一律15%値上げすると発表した。6月1日納入分から実施する。中東危機の影響で、容器やフィルムなどの包装資材の価格が上がっているためという。 値上げするのは、納豆類が約70品目、豆腐類・厚揚げ類が約50品目の計約120品目。タカノフーズは「安定供給の維持に最善の努力を重ねているが、企業努力のみで対応できる範囲を超えている」とした。はごろもフーズ、シーチキンなど値上げ はごろもフーズが8月1日出荷分から、主力製品のシーチキンやパスタソースなど家庭用の製品114品目を値上げする。シーチキンの参考小売価格(税抜き)を6.7~25.0%、パスタソースは9.2%、かつお節などの乾物は25.0~29.7%上げる。業務用の製品46品も9.2~33.3%上げる。5月13日に発表した。 中東危機で原油価格が高騰し、シーチキンなどの主原料のマグロやカツオのほか、缶やパウチ、フィルムといった容器包装資材や、食用油などの価格が上昇しているため。また、円安の進行やエネルギーコストの上昇もあり、製造コストが「これまでにない水準」に達しているという。 はごろもフーズは「安全・安心な製品を消費者の皆様に安定的にお届けするため、生産の効率化やコスト削減に最大限努めてまいりましたが、企業努力のみでこれらのコスト上昇を吸収することは極めて困難であると判断」したとしている。三菱ケミカル、ペットボトル飲料向けフィルムを再値上げ 三菱ケミカルは15日、ペットボトル飲料などに使われるフィルムを6月1日出荷分から1キロあたり40円値上げすると発表した。ボトル本体に巻かれ、商品名などの印刷に使われるフィルムで、三菱ケミカルはその大手の1社。5月11日から1キロあたり80円値上げしたばかり。中東情勢の影響で製造コストが上昇しているため、再び値上げを決めたとしている。■■■5月14日■■■日清製粉、小麦粉やパスタを値上げ 日清製粉ウェルナは14日、小麦粉やパスタ、パスタソースなど計212品目を、8月1日納入分から値上げすると発表した。輸入小麦の価格の上昇に加え、中東危機の影響で包装資材などのコストが上がっているためという。 値上げ幅は「日清フラワー(1キログラム)」などの小麦粉製品が1~9%、パスタ・パスタソース製品が2~24%、冷凍食品が7~22%。会社側は「今後のコスト動向を注視し、状況次第ではさらなる価格改定の検討も行う」と説明した。 中東危機をめぐっては、ナフサを原料とする印刷インクの調達も不安定になっている。日清製粉ウェルナは主力製品の「マ・マー スパゲティ」を束ねる帯についても、順次、無地に切り替えることを明らかにしている。 親会社の日清製粉グループ本社の鈴木栄一・取締役常務執行役員は14日の決算会見で、「(包装材などの)供給不安が発生する場合、商品の安定供給を最優先に考え、包材の変更や商品数の集約など、できる限りの工夫をしながら取り組んで対応していく」と話した。カゴメ、ケチャップのパッケージを変更 カゴメは14日、「トマトケチャップ」の一部商品のパッケージのデザインを当面の間、変更すると発表した。いまのパッケージは白地に赤いトマトのイラストが描かれているが、イラストを減らし、パッケージの大部分を透明にする。中東危機の影響で、白色のインクの安定調達が難しいためだという。 デザインを変更するのはトマトケチャップの500グラム、300グラム、180グラムの3品目。5月下旬以降、順次新しいパッケージに切り替えるという。カゴメは「長年親しんでいただいてきたデザインの変更となり心苦しく存じますが、本製品を安定的にお届けするためのやむを得ない対応」としている。■■■5月13日■■■一部の住宅設備、7月以降の納期が不透明に 大和ハウスが説明 大和ハウス工業は13日、中…