給食無償化しない兵庫県芦屋市 世界を学べる全校独自メニューとは武部真明印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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小学校給食費の負担軽減策(いわゆる給食無償化)が4月から始まった。多くの自治体が給食費の保護者負担ゼロに踏み切ったが、兵庫県芦屋市の高島崚輔市長(29)は、一貫して「無償化」に反対してきた。4月以降も1食あたり24円の徴収を続けているのは、どうしてなのか。29歳の芦屋市長が考える「給食は学び」 無償化に反対してきた理由 芦屋市は2026年度、国から交付された約2億3320万円を活用して、小学校の給食費の保護者負担額を大幅に削減し、1食あたり1人24円とした。 25年度の保護者負担は1食あたり1人287円だったが、26年度は物価高騰分などを見込んで343円と設定。国からの支援額との差額分について、保護者に負担してもらう。 市はその理由を「今後も手作りで安心・安全な質の高い『芦屋の給食』を提供するため」としている。 学校給食法に基づき、食材費以外の光熱費や調理器具の費用などは市が受け持つ。「給食の裏側にある人件費や設備などにお金をかけている」(高島市長)。実際の給食にかかる費用は、1食あたり約700円になるという。 3月に開かれた市議会では、「『芦屋の給食』はシティーブランドでもある。保護者にもっと負担してもらい、より特色のある充実した給食にしてもいいのではないか」との意見があった。 その一方で、「市の予算で吸収できるコスト。なぜ無償化に踏み切らなかったのか非常に残念」「教育費は個人の負担が大きい。給食費から無償化しようという考えが広がっているのに」などと保護者に負担を求めることへの批判もあった。 こうした意見に対し、高島市長は「お金をつぎ込めば、どんどん比例的に質が上がっていくかと言えば、そうでもない」。さらに「予算が無限にあるわけではない。同じお金を使うのなら、例えば不登校対策などに使った方がいいのではないか」と説明する。全8校が独自メニューで調理 「給食無償化」が全国に広がるなか、質にこだわり、保護者負担を残した兵庫県芦屋市の給食とは、どんな内容なのか。 小学校8校すべてに給食室があり、「自校調理方式」を採り入れている。市が雇用した調理師免許を持つ職員が、毎日調理して児童に給食を提供する。さらに、各校に1人ずつ専属の栄養教諭または栄養士を配置し、それぞれ独自にメニューを作成している。 自校調理方式や栄養士の配置は、ほかの市町でもあるが、各校が独自のメニューをつくっているのは、県内では芦屋市だけだ。 そのため、柔軟な対応ができる。授業で触れた国の料理をメニューに採り入れたり、12月の最終給食日にはクリスマスプレゼントとしてケーキを出したりしてきた。2022年の前回サッカー・ワールドカップ(W杯)の期間には、日本が対戦したコスタリカの料理「ガジョ・ピント」(豆ごはん)が出た。ミシュランシェフとのコラボも 一方で、全校分を一括購入し…この記事は有料記事です。残り2592文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする