視点・解説【そもそも解説】核燃料サイクル 相次ぐトラブル・遅れ、その理由は2026年5月16日 16時00分根津弥印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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原発で使った「使用済み核燃料」に各自治体が課税を進めている。背景には、政府の核燃料サイクル計画の遅れがある。どんな政策なのか。なぜ進まないのか。 Q 使用済み核燃料とは? A 原子炉で4~5年ほど発電に使った燃料のことだ。放射線量が高いうえ、熱を出しており、各電力会社は冷却のために原発敷地内のプールで貯蔵している。また、冷めた使用済み核燃料を原発外で一時的に保管する施設として、青森県むつ市に中間貯蔵施設がある。 Q 核燃料サイクル政策とは、どういうものなのか? A こうした使用済み核燃料に含まれるプルトニウムなどを再処理して取り出し、改めて原発で燃やす計画だ。日本にまだ原発がなかった1956年に原子力長期計画で掲げられ、70年にわたって、日本の原子力政策の柱に位置づけられてきた。 Q いま、どうなっているのか。再処理工場、完成延期は27回 A 青森県六ケ所村にある民間会社「日本原燃」の再処理工場が、使用済み核燃料を化学処理してウランやプルトニウムを取り出すことになっている。1993年に着工した。だが、貯蔵プールの水漏れなどトラブルが続き、完成時期の延期を27回にわたり繰り返してきた。まだ操業のめどが立っていない。 また、再処理工場と並ぶ政策の柱だった高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)は2016年に廃炉が決まった。プルトニウムにウランを混ぜた混合酸化物(MOX)燃料を燃やし、発電した以上にプルトニウムが生まれて使い続けられる「夢の原子炉」だったが、1995年のナトリウム漏れ事故で長期間停止するなどして行き詰まった。 Q 使用済み核燃料は、どうなっている? A 電力大手でつくる電気事業連合会によると、2026年3月末時点で全国の原発に約1万7千トン貯蔵されており、貯蔵可能な総量の約8割に達している。10万年間、地下に貯蔵 最終処分場も長年の課題 一方、使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出した後に残る高レベル放射性廃棄物も長年の課題だ。約10万年もの間、地下深くに貯蔵しておく必要があるが、最終処分場の場所が決まっていない。政府はこれまでに北海道の寿都(すっつ)町と神恵内(かもえない)村、佐賀県玄海町で文献調査を実施。さらに、東京都心から約1950キロ離れた南鳥島でも文献調査を予定している。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人根津弥東京社会部|気象庁担当専門・関心分野司法、刑事政策、人口減、災害復興、防災関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする







