インタビュー幸四郎が二代目吉右衛門の志継ぎ名作に挑む 「共感できるドラマ」を増田愛子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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東京・歌舞伎座で9月、明治末~昭和に活躍した名優、初代中村吉右衛門を顕彰する「秀山祭」が開かれる。義太夫狂言の名作で、初代のひ孫の松本幸四郎がゆかりの役に挑む。 「秀山祭」は、初代の孫で養子となって芸を継いだ二代目吉右衛門を中心に、2006年に始まった。幸四郎は第1回の製作発表に、吉右衛門の実兄である父、松本白鸚と共に連なった。「父のうれしそうな表情や、叔父の本当に感極まるくらいの高揚感を今でも覚えています」 二代目吉右衛門の死去から今年で5年。「叔父は、見ている方が感情を動かされる芝居をしてきた役者。一緒に舞台に立たせて頂き、勉強したことはたくさんあります。それを体現することにつきます」と意気込む。「ひらかな盛衰記」 「逆櫓」の樋口、初役で 昼の部の「ひらかな盛衰記」の「逆櫓(さかろ)」では、木曽義仲の遺臣・樋口次郎兼光を初役で勤める。今回は前段となる「大津宿屋」「笹引き」の場も上演される。 若い時であれば「恥をさらして、初めの一歩を見て下さいと言えたんでしょうけど……」と幸四郎。「もう、それは出来ないこと。(次の世代に)伝えるため、どれだけ自分が出来るかということだと思います」 主君の敵を討つため、素性を偽り船頭権四郎の娘およしと結婚した樋口。およしは数年前、旅の途中で前夫との息子を取り違えられ、素性の分からない子を我が子同然に育てている。 やがて、この子は義仲の遺児と判明。孫が身代わりに殺されたと知った権四郎の怒りを静めようと、樋口が素性を明かして説得する場面が山場となる。 「気持ちの上では、別人というぐらいに切り替えて演じることで、樋口という人物の大きさが出ると思います」 武士としての忠義を貫かせてほしいと、義理の親子としての情にも訴えながら権四郎に頼む樋口。「でも、義父と婿という関係には二度と戻ることはできない。その運命を受け止めて生きる強さは、この物語に登場する人全てに言えるんじゃないか」と話す。■「沼津」の十兵衛 「秀山祭…この記事は有料記事です。残り894文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人増田愛子文化部|専任記者専門・関心分野歌舞伎、文楽、海外の演劇、公共劇場関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする