人間の暗部、容姿を侮辱、出崎はハーモニー 小原篤のアニマゲ丼小原篤印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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例えば映画監督が取材に対し世界的スターの出演者を「美しい」と評して原稿にその通り書くと「ルッキズムを肯定し助長することにならないか留意が必要」と校閲担当者から指摘が来るほどに外見評価へのデリケートな意識が高まった現在、人間の暗部や社会の裏面をえぐることにかけて天下一品の韓国の鬼才ヨン・サンホさんは28日公開の映画「顔 -かお-」の中で、容姿を「化け物」「便所紙」と侮辱されるヒロインを描き、「醜い」とあざ笑う人々の醜悪さをこれでもかとたたきつけます。加えて、外見の美醜に強くこだわって苦しんでしまうのが視覚障害者である夫という設定。ここに二重のヒネリがあります。よくまあ、こんな皮肉で残酷で悲しい物語を考えつくこと。 マンガ家でありアニメも実写も監督するヨン・サンホさんは、ヒットした実写作品「新感染 ファイナル・エクスプレス」では闇に負けない光の部分も描きましたが、アニメの「ソウル・ステーション/パンデミック」と「我は神なり」はとことん救いがない(2017年8月7日の本欄「カルトとケルトとエッフェル塔」参照)。今回の「顔 -かお-」も実写ながらそっちの系譜。21日の朝日新聞夕刊掲載の映画評で映画評論家の真魚八重子さんもそう書いていました。カルトとケルトとエッフェル塔 先月行ったインタビューで監督に「人間の暗部や社会の裏面を描き続ける理由は?」と問うと「基本的に人間を観察するのが楽しい。影響を受けた作品も、人間について考えさせるものが多い。例えば、カフカの小説や辰巳ヨシヒロのマンガです。特に辰巳の『グッバイ』は素晴らしい」。 なるほど辰巳ヨシヒロ! 社…この記事は有料記事です。残り2833文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人小原篤文化部|映画・アニメ・マンガ専門・関心分野映画・アニメ・マンガ全般関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする