深掘りビートルズ好きで広がる人脈とセカンドライフ 介護うつからの脱出編集委員・森下香枝印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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シャッターが目立つ兵庫県赤穂市の駅前商店街の一角に「ビートルズ文化博物館」がある。 館長をつとめる岡本備(そなう)さん(75)は東京で長年、広告会社やデザイン会社の経営者として第一線で活躍してきた。高齢の母の介護を機に故郷に戻り、66歳で小さな博物館をつくった。 人生の原点は14歳のときに聴いたビートルズの「ア・ハード・デイズ・ナイト」だった。それまではクラシック一辺倒。でも彼らの音楽は本物だった。「僕にとってビートルズは『3分間のクラシック』なんです」バブルの波に乗る 10代のすべてをビートルズに捧げ、1966年、日本武道館での初来日公演のチケットも抽選で引き当てた。 一方で、少年の頃に見た海外ドラマ「奥様は魔女」の主人公サマンサの夫の職業だった広告業界にあこがれ、高校卒業後に上京し、広告デザインの道へ。銀座の広告会社を経て28歳で独立し、吉祥寺にデザイン会社を設立した。 バブル期の波にも乗り、日立やカネボウ、資生堂など大手企業の広告やイベントを手がけ、多忙を極める「ヤングエグゼクティブ」として駆け抜けた。 結婚し、3人の子どもにも恵まれた。 ジョン・レノンを見習い、子供が幼い頃は保育園、幼稚園のころは送り迎えも行き、学校行事や参観日には積極的に参加した。 仕事の合間にお弁当を作り、炊事、洗濯などの家事全般もこなしていたが、子どもたちが成長し、家族との関係が希薄になり、50代で熟年離婚。「家庭」という居場所は過去のものになった。 そんな人生で、「ビートルズ」だけはどんな時も変わらない「軸」であり続けた。東京に出て、ビートルズ関連のコレクションは自宅の部屋を埋め尽くすほどたまり、気づけば国内有数のビートルズコレクターになっていた。 大きな転機は65歳に訪れた。高齢の母(現在104歳)を介護するため、東京でのビジネスや生活を整理し、故郷である赤穂市の実家に戻る決断をした。セカンドライフで大事なのは、過去の肩書でも、完璧に計算された老後資金でもないと、岡本さんは言います。本当に大事なこととは……■「田舎暮らしは合わない」…この記事は有料記事です。残り1871文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人森下香枝編集委員|ここからTIMES編集長専門・関心分野終活、中高年のセカンドライフ、事件など関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






