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高校野球の「新時代」を感じさせる決勝の顔合わせとなった。 智弁和歌山と健大高崎は、いずれも6人の投手が登板して決勝に勝ち上がった。 傷害予防などの観点から、日本高校野球連盟が複数投手の育成を呼びかけて30年以上。どちらが勝っても、大会で6人以上の投手が登板しての優勝は、史上初となる。 1週間500球以内の球数制限がルール化され、複数投手の起用への指導者の意識は高まった。 ただ、「育成」はできても、大事な試合で「起用」できるかどうか。「普段から均等に登板機会」 3回戦で1年生の大橋叡刀を先発で起用した健大高崎の青柳博文監督は「負けたら監督の責任。怖さはない」と言い切る。 今大会は零封勝ちが3試合。3回戦と準決勝は4投手の継投で逃げ切った。 石田翔大、佐藤麻恩と、普段は野手の選手もマウンドに上がる。 青柳監督は一人でも多くの選手に公式戦を経験させ、成長してもらいたいと願う。 「何かを成し遂げるっていう気持ちがあれば、選手も頑張る。たとえ失敗したとしても、また次につながる。使うためにベンチに入れている」と話す。 3回戦で2イニングを投げた新倉大輝は6月、主に夏のベンチ入りができない選手が出場する「引退試合」で好投し、夏のメンバー入りを滑り込みでつかんだ。 「まさか甲子園で投げられるとは思っていなかったけど、普段から均等に登板機会が与えられるので、気持ちの面で途切れることはありませんでした」「エースが投げる」安心感も 智弁和歌山は4試合のうち3試合でエース和気匠太が先発したが、完投はない。すべて継投だ。 中谷仁監督は昨秋から、久葉亮太、長井心海らをリリーフとして成長させようと、試合終盤の登板経験を積ませていたという。 2人は今大会、リリーフで2試合ずつ登板し、安定した投球を見せている。 ただ、一方で中谷監督は「エースが投げている」という安心感がチームにもたらすものもあるという。 「エース以外のピッチャーがいくと打線がつながらない、ということもよくあるので、監督が見極めて、勇気を持って(投手起用を)やらなきゃいけない、という難しさを感じています」 近年、トレーニングの進化により、投手の出力が上がっている。その分、身体にかかる負担も大きい。加えて暑さもある。一人のエースで大会を乗り切るのは、もはや不可能と言ってもいいだろう。 一人でも多くの投手を成長させ、エース以外も勇気を持って起用する。起用することでさらに投手が育つ。 それを体現したチーム同士の一戦。どんな投手起用になるか楽しみだ。






