コラム・寄稿被災地、背負わなくていい 熊本代表・有明の選手のひたむきな姿こそ2026年8月13日 12時30分(2026年8月13日 15時42分更新)大宮慎次朗印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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(13日、第108回全国高校野球選手権大会2回戦 有明3―2長崎日大) 7日の1回戦で有明(熊本)が九回2死からの逆転勝利を収めた際、殊勲打の永田晴輝はインタビューで言った。「被災された方たちに勇気を与えられるように、頑張ってプレーしています」 立派な言葉だった。勝利の吉報は熊本の避難所にも届き、涙する人もいたという。 大きな災害があるたびに、被災地の代表校は「大義」を背負うことを期待される。 3年ほど前、聖光学院(福島)の斎藤智也監督に、東日本大震災があった2011年当時を聞く機会があった。 震災から1カ月ほどたったころ。選手たちをバスに乗せ、宮城県沿岸部を訪れたことがあったという。津波に押し流された数隻の大型船を見て、悟った。「本当に背負うことなんてできない」と。 ときに、スポーツにできることは限られている。平穏な日常を理不尽に奪われ、野球どころではない人はいる。高校生に「自分たちが勇気を与えなければ」とまで、使命感を抱かせる必要はないと思う。 永田はあの日、熊本への思いを繰り返し問われた。こんなことも語っていた。 「被災された方々へ、というのは大事なんですけど、まずは自分たちの試合をして、その結果、勇気を与えられるように。そう(仲間たちと)話していました」 有明は終盤も果敢に盗塁を仕掛け、逆境を打破した。まさに、チームが培ってきた野球だった。勢いに乗り、長崎日大との2回戦も突破した。 被災地のために戦おうと、肩に力をいれる必要はない。2年半ともに過ごした仲間のため、家族のため、野球が好きな自分のためだっていい。そのひたむきな姿が、結果として誰かを励ますことはある。永田の言葉は、そんな順番の大切さを教えてくれた。「勇気と感動、絶対に言うな」 あの夏、聖光学院の監督が説いた意味有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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