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美輪明宏さんの「悩みのるつぼ」 相談者たちは今(2)朝日新聞の人生相談企画「悩みのるつぼ」の回答者を長年務めてくださった美輪明宏さんが6月、亡くなりました。これまでの相談者に再度連絡を取り、「その後」を取材しました。 「また美輪さんに相談しようかな」 妻とのけんかや、仕事と子育てに追われる日々のなかで、30代になった研さんは、心の中でそうつぶやいてきたという。 美輪明宏さんに相談したら、厳しくたしなめられるだろうか。それとも、思いがけない言葉で背中を押してくれるだろうか。 研さんが朝日新聞の週末別刷り「be」の人生相談「悩みのるつぼ」に相談を寄せたのは、2022年11月のことだった。翌23年3月11日、当時20代だった研さんの悩みと、美輪さんの回答が紙面に掲載された。 研さんは、職場に異動してきた一回りほど年上の女性、綾子さんに恋をしていた。【当時の相談と美輪さんの回答】一回り年上の先輩が好き 明るく親しみやすく、自分の考えをはっきりと口にする。皆で行動するときには、我先にと前へ進む。そんな綾子さんと仕事を一緒にするうち、研さんは強くひかれるようになった。 自分から積極的に話しかけ、仕事にも励んだ。「頼りがいが出てきた」と言われるようにもなった。それでも、綾子さんにとって自分は単なる後輩にすぎないのではないか。親しげに話す男性同僚を見るたびに嫉妬し、落ち込んだ。 ようやく休日のデートに誘うことができた研さんは、相談文の最後にこう尋ねた。 「単なる後輩から抜け出して、異性と認識してもらうにはどうすればいいでしょうか」 美輪さんは「年齢だけを見比べると、珍しいことでもないと思います。その程度の年齢差のカップルや夫婦は、たくさんいます」と答えた。 さらに、「気になるのであれば積極的に近寄っていけばいいと思います」「こうした行動に出る若さは、もちろんあると思いますから、勇気を持って」と背中を押した。 ただ、励ましただけではなかった。仕事をしているときの格好いい姿に憧れ、それを恋愛感情と混同してはいないか。職場を離れた彼女がどんな人で、何を大切にしているのか。自分と価値観や趣味が合うのか。もっと相手と自分を知るべきだ、とも説いた。 そして、こう評した。「今の段階では、あなたは宝塚歌劇の男役に憧れる女学生に似ていると思えます。現実は、もっと厳しいですよ」 研さんは後に、当時のことを「バッサリと切られてしまった」と振り返った。 それでも、反発はなかったという。手厳しくはあったが、納得できるところもあった。憧れだけで突っ走るのではなく、本当の相手を知ろうとしているのか。 美輪さんは掲載時の回答で、「もう今ごろデートは終わっているでしょうけれど、どうだったのでしょうかね」と、研さんの恋の行方を気にしていた。恋は結婚生活という現実に 改めて近況を尋ねると もっとも、回答が紙面に載る前から、研さんは行動していた。 2度目のデートで思いを伝え…






