ストーリー耳が聞こえず、自分の名前も年齢も言えず 原爆孤児の体験を紙芝居に2026年8月7日 18時15分翁長忠雄印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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広島への原爆投下で家族とはぐれ、孤児となった男性の体験を描いた紙芝居がある。広島市立基町高校の生徒が2021年に制作した。いまもユーチューブ(https://www.youtube.com/watch?v=nSRaIR1jDWQ)で見ることができる。 元孤児は21年に亡くなった田中正夫さん。戸籍上は80歳だった。幼い頃に自宅で原爆に遭い、孤児の施設に入れられた。耳が聞こえず、自分の名前も年齢も言えなかったため、「田中正夫、1940年10月10日生まれ」とされた。 田中さんと交流のあった広島県手話通訳問題研究会伝承班の手話通訳士、山口みゆきさん(64)が、田中さんの体験を紙芝居で伝えることを思いついた。「原爆の絵」を毎年描いている基町高校に制作を依頼した。 紙芝居は田中さんの証言などを元にして12枚で構成されている。田中さんが被爆直後に畳の下から抜け出す場面や川の中でもがいているところを助け出される場面が描かれている。 当時高校生だった岡部美遥さん(22)と岡本実記さん(22)が制作を担った。絵を担当した岡部さんは柔らかいタッチの水彩画で描いた。岡本さんは文章を担当し、タイトル「あの日の、奪われた大切なものを探し続けて」を発案した。 2人は制作過程で下絵を持参し、田中さんと1度だけ打ち合わせをした。「とても明るく楽しい方でした」。紙芝居は21年に完成したが、入院していた田中さんは目にすることなく亡くなった。山口さんはひつぎの中の田中さんに紙芝居を見せ、手話で完成を報告した。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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