現場から「遭難じゃない」爆風の夜、遭難者が語った武勇伝 「失敗は教訓に」原知恵子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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遭難者のリアル 第3回 石ころが吹き飛ぶような爆風の夜。濃霧に包まれた北海道・羊蹄山(1898m)は、夏とは思えない寒さだった。 「こんな夜は、おとなしくジンギスカン」 9合目付近の避難小屋の管理人・近藤英輝さんは、知人と肉を焼こうとしていた。電話が鳴ったのは、まさにその時だ。 「山頂付近で動けない方がいます」 警察からの連絡を受け、近藤さんは箸を置き、現場へ向かった。風速はざっと20~30m。ヘッドランプをつけると、眼前は濃霧で真っ白なスクリーンと化している。視界ほぼゼロ。見覚えのある岩や土地勘を頼りに、山頂へ進む。北海道で管理人が常駐する山小屋は数えるほどしかありません。管理人たちは、過酷な自然だけでなく、人の判断の揺らぎが遭難につながる瞬間を見てきました。証言から遭難者のリアルに迫ります。【第1回】「日本百名山」達成目前の遭難 忠告したが…管理人が見た過信の代償【第2回】「あなたの命、飛行機のキャンセル代程度?」 油断と無理が招く遭難 「おーい、おーい」 叫ぶと、どこからか声が聞こえる。近づくと、風を避けるように身を伏せる人影が見えた。 60代男性。開口一番、こう語った。 「遭難じゃない」 近藤さんは面食らったが、「意識ははっきりしている。とりあえず良かった」と切り替えた。「初めて」ではなかった 話を聞くと、男性は本州からやってきた。往復9~10時間の日帰りが基本の羊蹄山に「かなり遅め」に入山したが、「せっかく北海道まで来たから」と山頂を目指した。 だが、日が暮れ、天候は悪化…この記事は有料記事です。残り1334文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






