杉浦奈実印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
[PR]
医学実験の目的で20年以上前、C型肝炎ウイルスに感染させられたチンパンジーにヒト用の治療薬を使ったところ、ウイルスを完全に排除できたと京都大学などが発表した。一方、肝臓がんが進行しており投薬後に命を落とした個体もいた。実験時には想定されていなかった負の側面も明らかになったという。 論文が国際学術誌「Journal of Medical Virology」に掲載された(https://doi.org/10.1002/jmv.71074)。今回の治療で、国内でC型肝炎ウイルス治療を受けていないチンパンジーはいなくなった。京大の平田聡教授は、欧米にも同様の境遇のチンパンジーがいるだろうとして「論文をきっかけに、治療の機会が与えられてほしい」と願った。ヒト用の薬で治療 今回、治療を受けたチンパンジーは25~43年前に、製薬会社などでC型肝炎の研究のためウイルスを接種され、感染が続いた状態になっていた8頭。現在は京大の付属施設、熊本サンクチュアリ(熊本県)でくらしている。 8頭がヒト用に開発された治療薬を飲んだところ、6頭でウイルスを完全に排除することに成功した。過去に実験モデルだった動物に、医学実験としてではなく、純粋な治療目的で投薬して治療に成功したのは世界で初めてだという。「治る病気」に、でも実験のチンパンジーはそのまま 一方で、2頭では完全な除去ができなかった。ウイルスに薬剤耐性の変異が生じていたためとみられる。さらに、排除に成功した6頭のうち3頭では肝臓がんができていることがわかり、後に2頭が死に至った。 C型肝炎ウイルスは1989…この記事は有料記事です。残り541文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人杉浦奈実くらし科学医療部|文部科学省担当専門・関心分野生物多様性、環境、科学関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






