宮崎代表は「十分戦えている」 解説者・坂口裕之さんの勝利のヒント2026年8月3日 7時01分吉田啓印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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監督や選手とは異なる視点から甲子園大会を見続けている人の目に、ここ数年の宮崎代表はどのように映っているのか。社会人野球の選手、監督として活躍し、長年、NHKで大会の解説者を務める高鍋高出身の坂口裕之さん(60)の話は、甲子園で勝つためのヒントに満ちていた。 「負けはしたけど、力は互角だった」。2024年と25年の夏に惜敗した宮崎商の戦いぶりを見て、坂口さんはそう感じたという。では、何が勝敗を分けたのか。坂口さんが挙げたのは「心のコントロール」だった。 競った試合展開で終盤を迎えると、選手たちの気持ちは揺れる。抑えなきゃいけないと思うと力み、失敗してはいけないと思うと様子を見てしまう。「しっかり勝負する気持ちになるためには、自信が大事なんです」「なぜ」を落とし込む その自信を生み出すのが技術だという。打つこと、走ること、投げること、捕ること。「そこに、今まで自分がしてきたことを表現すればよいというものがないと自信にはならない」と語る。 身につける方法として示したのが目標設定と落とし込みだ。「地方大会を勝ち上がる、甲子園に出るというのではなく、どんな対戦相手でも全国で勝つんだと一つ上を目指して欲しい」。チームの特長や選手個々の技術を伸ばすために指導者が全体像を示し、必要な練習や、その狙いを選手たちに落とし込むことが大切だという。 例えば150キロの速球を長打するにはこの速さ、この角度のスイングが必要になる。それには筋力がいるから、このトレーニングをしてこの重さを動かせるようになろうといった具合に。そして、大事なポイントが「『なぜ、なぜ、なぜ』とどこまで深く落とし込めるか」だという。全国で勝つチームはそういう意識付けをして練習を重ね、選手たちはチームが目指す野球をしっかり理解している。同じように素振りを1千回したとして、求める先に違いがあればそれが差になってしまうと指摘する。想定外を乗り切る術は だが、技術と自信を身につけた選手にとっても甲子園は特別な舞台だ。アルプススタンドからの大声援やテレビの全国中継もある。特別な場所だから特別なことが起きる。「指導者は選手に『それが当たり前だよ』と言ってあげればいい。選手はみんな不安で、安心させてあげることがすごく大事」という。 試合での想定外を乗り切る術(すべ)も必要だと指摘する。相手の速球が想定以上に伸びてきて、振り遅れる。「ならばバットを短く持ったり寝かせたり、打席の位置を変えたり。あるいは変化球に狙いを絞らせるように修正をかける」。指導者が普段の練習や試合から修正を試して選手に身につけさせ、大舞台のここ一番でも使える引き出しを数多く持っておくことも勝利の要件になるという。 坂口さんは、甲子園での負けが続いているからといって、宮崎代表が全国で劣っているとは感じていない。「やってきていることに間違いはなく、十分に戦えるところまで来ている。一つ先を目指して競い合ってほしい」坂口裕之さん 1965年生まれ、都城市出身。高鍋高で甲子園に出場し、明治大、日本石油(現ENEOS)、バルセロナ五輪日本代表チームでも俊足巧打の外野手として活躍。97年からは日本石油の監督も務めた。2006年からNHKで甲子園大会の解説者を続けている。 ◇ 春と夏を合わせた宮崎代表の戦績は、2018年夏の第100回大会で日南学園が初戦で勝ったのを最後に、令和に入ってから0勝。これは全国で宮崎のみだ。甲子園で勝つには何が必要なのか。ヒントを得ようと高校野球に携わる人々を訪ねた。 次回は4日午前7時に配信します。【県外の指導者は】甲子園は「間違いなく難しい」【宮崎商監督は】「明徳義塾の馬淵監督なら…」 あと1歩の遠さ【プロ野球選手は】宮崎大会で好投しても 常連校との違いは有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






