コラム・寄稿「戦争が廊下の奥に……」日常に突如落ちる影 忘れてはならない句印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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歌壇俳壇面のコラム「うたをよむ」。今回は俳人・評論家の角谷昌子さんが戦争を詠んだ句を紹介します。うたをよむ 角谷昌子 二〇二五年八月九日、東京都調布市の「平和祈念」市民講座で、私は、戦争を詠んださまざまな俳句を紹介した。 大戦後十年を経て刊行された句集『広島』に載った、原爆を体験した市民の句〈子の担架追へり必死の虫しぐれ 小西信子〉〈カンナ燃ゆ劫火(ごうか)の色を新しく 紺野耕一〉は、被爆の悲惨さを眼前にしても、感情を抑え、季語に思いを託している。〈被爆屍体(したい)を軍馬は踏まずゆきにけり 佐伯泰子〉は、救援のために広島に入った軍馬が、死者の尊厳を守るように遺体を避けて歩む姿を描いている。 大戦中、言論弾圧に遭った渡辺白泉の句〈戦争が廊下の奥に立つてゐた〉や戦後、戦争批判を続けた三橋敏雄の句〈戦争と畳の上の団扇(うちわ)かな〉は、日常生活に突如として影を落とす戦争の不気味さを描いた、決して忘れてはならない句だ。 ほかにも、はっとさせられる…この記事は有料記事です。残り302文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






