現場から2026年7月31日 6時00分杉浦奈実印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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28日に起きた地震で最大震度7を観測した熊本県宇城市。地震から2日たった30日、宇城市内の国道3号は救急車がひっきりなしに走っていた。資材不足、続く停電…一時は患者受け入れ中断 市内にある宇城総合病院は、地震のけがなどで救急搬送される患者を受け入れている。病院の担当者によると、発災から30日までに受け入れた患者は210人に上る。整形外科がある急性期病院ということもあり、骨折などの外傷を負った患者が目立つが、熱中症とみられる患者もいるという。 地震後、治療などに使う資材などが足りず、患者の受け入れを一時中断した。断続的な停電にも見舞われたが、その後、停電は復旧。他県からの災害派遣医療チーム(DMAT)の支援もあり、診療を続けている。病院の担当者は「DMATの支援もあり、(対応にあたる医療従事者らの)シフトを組むことができ、今のところはうまく回せている」と話した。県外からDMAT47チーム、医療機関を支援 県内の医療機関への支援にあたるDMATの活動拠点となっているのは、熊本市の済生会熊本病院。30日時点でのべ47隊のDMATがこの病院を拠点に、県内の医療機関の支援にあたっているという。 済生会熊本病院も地震後、骨折など176人の患者を受け入れた。重傷などで入院した患者も63人いた。DMATのまとめ役を担う佐藤友子救急科部長は、熱中症の患者も徐々に増えてきているという。「老人保健施設や避難所など地域の医療を支援する活動が30日から始まった。断水している地域では熱中症のような症状の人がいるという報告を受けている」と話した。被災した家屋などの片付けで日中に活動するなかで、特に午後に患者が増える印象があるという。この後も続くとみられる暑さが、被災者の健康に影響を及ぼすことが懸念される。避難生活で心配はエコノミークラス症候群 循環器内科が専門の坂本知浩副院長が心配するのは、エコノミークラス症候群だ。狭い避難所での生活や車中泊をするなかで、起きやすくなる。同じ姿勢を長時間続けることで足の血管に血栓ができ、血栓が肺の血管に移動し、血管がつまると、呼吸困難や激しい胸の痛みを起こし、死に至ることもある。10年前の熊本地震では、発生から48時間を過ぎるとエコノミークラス症候群の患者が一気に増えたという。 坂本さんによると、水分不足で血液がどろどろになると血栓ができやすくなり、エコノミークラス症候群のリスクが高くなるという。高齢者はのどの渇きを感じづらい人がいるため「のどが渇いていなくても量を決めて、水分を摂取してほしい」と呼びかける。 避難のストレスが起因となる不整脈、急性心不全などの循環器疾患の患者もいるという。早めに対応すれば救えるケースが多いとして「我慢は禁物、遠慮は無用。何か少しでもおかしいと感じたらすぐに来てほしい」と話した。 済生会熊本病院は地震後、ウェブサイト(https://sk-kumamoto.jp/sk_times/32111/)で、エコノミークラス症候群についての啓発動画を公開している。猛暑、停電、断水… 命を守るために避難生活で気を付けたいポイント有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人杉浦奈実くらし科学医療部|文部科学省担当専門・関心分野生物多様性、環境、科学関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする