インタビュー周防大島でコンビニが残る訳とは 藻谷浩介氏が語る東京集住のリスク聞き手・石松恒印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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インタビュー連載「8がけ社会」を読み解く 現役世代(15~64歳)がいまの8割になる2040年の「8がけ社会」の地方や都市は、どう変わっていくのか。日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介さんは、人口減少が先行する地域にこそ解決策はあると説き、所有から共有(シェア)の発想が広がる未来を予見します。人口減少が進む過疎地に解決策はある 人口減少によって起きていることは、日本の過疎地では20~30年前、場合によっては半世紀前から始まっていました。では、そこに住む人々は消滅したり壊滅したりしましたか? 現実は違います。彼らがどう生き抜いてきたかを見れば解決策はあります。 例えば、山口県の周防大島では、1970年代前半は3万5千人が住んでいましたが、今では1万3千人ほどしかいません。高校も1校を残すだけで、中心集落もない。半島という地理的に最も衰退しやすい形状をしています。 それでも、セブンイレブンが2軒、ローソンが1軒あり、ホームセンターのコメリが2軒、ドラッグストアが1軒あります。「なぜ維持できるのか」と不思議に思う人もいるでしょう。ここに一つの大きな原理があります。 コンビニもホームセンターも、売っているのは工業製品です。どこかの工場で大量生産され、運ばれてきたものを並べているだけです。そうであれば、東京で売っても周防大島で売っても、(生産)コストはほぼ変わりません。変わるのは家賃と人件費です。どちらも地方のほうが安い。 東京・世田谷でコンビニが消えるケースがある一方で、周防大島に数軒が残っている。逆説の理由はここにあります。日本のように工業化が極度に進んだ社会では、人が分散していることは商業の致命傷になりません。福岡市で「全国シェアリングシティフォーラム2026」 「シェア」を切り口に地域課題の解決策を考える「全国シェアリングシティフォーラム2026」(主催・一般社団法人シェアリングエコノミー協会、メディアパートナー・朝日新聞)が7月31日、福岡市中央区の大名カンファレンスで開かれます。藻谷さんのほか九州各地の首長らが登壇するイベントの参加申し込みは、https://sharing-economy.jp/ja/cityforum2026から。人口増が前提の設計に誤り 積み上がるリスクとコスト 上下水道の問題は、どうでしょうか。周防大島では数年前、橋を通っていた上水道管が船の衝突で壊れ、島全体が一定期間断水しました。本土の山奥のダムから引いてきた広域水道システムが、一点の損傷で全域に影響を与えました。 この橋ができる前、島民は各地区の井戸と湧き水で暮らしていました。人口が減っている今は、その水量で十分に足りるはずです。なぜわざわざ遠くから引いてくるシステムを維持し続けるのか。人口が増えるという誤った前提に基づいて設計されたからです。 下水道も同様です。東京のよ…この記事は有料記事です。残り1899文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人石松恒ネットワーク報道本部総括マネジャー代理|連載「8がけ社会」担当専門・関心分野国内政治、選挙、民主主義、人口減少関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






