ストーリー2026年7月23日 11時30分後藤太輔印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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■過半数の団体が財政面で「以前より厳しい」 コロナ禍で1年延期された2021年の東京オリンピック(五輪)・パラリンピックから5年を機に朝日新聞が国内競技団体に実施したアンケートで、過半数の団体が財政面で「以前より厳しくなった」という認識を示した。競技によっては、選手の活躍が、必ずしも愛好者や競技者の増加につながっていない面もある。五輪の金メダルだけでは愛好者は増えない 求められる取り組みとは アンケートでは21年前後と25年前後とを比較した競技者数や団体運営の状況を聞いた。38団体から回答があった。 財政状況について、21団体(55.3%)が「以前より厳しくなった」と回答。収入面では、助成金の減少だけでなく、スポンサーが減ったとした団体が九つあった。支出面では、遠征費や宿泊費の高騰、人件費の上昇、円安などの影響を挙げる声が多かった。登録料について、「上がった」と回答した団体も約3割にのぼった。 愛好者が増えたかどうかの認識をたずねたところ、「増えた」は22団体。パラ競技では14団体中10(71.4%)で、五輪競技では24団体中12(50%)だった。 競技面では、日本の獲得メダル数は五輪で金メダル27個を含む過去最多の58、パラで51(うち金13)だった。選手の活躍や、コロナ禍からの回復が愛好者や競技者の増加理由として挙がった。 ただ、選手の活躍が必ずしも普及の拡大につながっているとは言えず、金メダルを取った競技でも明暗が分かれた。 日本の競技として最多の金9個の柔道はコロナ禍前の水準まで競技者数が戻らず、愛好者や中高生の登録者は減少した。体操、卓球、野球、ソフトボールは子どもの登録者数が減った。水泳、レスリングは統括団体からの回答がなかった。一方、スケートボード、ボクシング、フェンシングは愛好者や競技者が増えた。■競技者増やしたボクシング、トライアスロンの取り組み アンケートからは、メダル獲得よりも、地域クラブの活性化や体験会の充実など、競技に触れる機会を増やす取り組みが、競技者増につながっていることがうかがえる。 国内リーグ人気が高まっているバレーボールやバスケットボールは全体、ジュニアともに登録者が増えた。ボクシングは動画配信や簡単なルールの競技普及に、パラで銀と銅一つずつだったトライアスロンは地域クラブの増加や世代別の大会に力を入れたことが増加につながったとした。 決勝でアメリカを破って頂点に立った野球は、全日本野球協会の登録者数が約105万人から約78万人に減少し、高校生以下も約53万人から約48万人に減った。ただ、日本中学校体育連盟などの調査では、24年度から2年連続で中学軟式野球部の選手数が増加。長時間練習を前提とする従来の指導、運営が変わりつつある点が影響しているという分析がある。 アンケートでは、五輪とパラの交流・連携についても聞いた。組織統合を進めた競技団体のほか、人材、強化、普及、大会運営の各分野で連携が徐々に進んでいることが浮かび上がった。 何がレガシー(遺産)だったか、良い点と課題を聞いた。 「競技認知・関心の高まり」「メダルや代表活躍による憧れ」「施設・会場・人材・ノウハウの蓄積」「共生社会」「健常者と障害者の団体の連携」を前向きにとらえる回答が目立った。課題には人材と資金の獲得が挙がった。レガシーや取り組みなどに関する主な意見 ジェンダーや障害の有無を超えた共生スポーツが浸透してきた(日本ライフル射撃協会)▼障がい者スポーツの意義を多くの人に知ってもらうきっかけになった(日本知的障がい者卓球連盟)▼施設リニューアルによる観客ホスピタリティーの向上、大会運営ノウハウの蓄積(日本テニス協会)▼企画準備の経験をした関係者は、その経験を国内大会にフィードバックしている(日本体操協会)▼楽しみ方が良い方向に変わってきている。競技志向に偏らない、初めての人でも楽しめる競技会開催を意識するようにしたい(日本陸上競技連盟)▼代表チーム、育成事業、地域での取り組みを継続的に発信(日本ハンドボール協会)▼大会やイベント、記録会・ランキング戦などのタイミングで入会が多い(日本近代五種協会)▼メディア露出の増加、イメージ向上(全日本空手道連盟)▼スポンサー企業への定期訪問や情報共有、大会のライブ配信や楽しめる演出(全日本アーチェリー連盟)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません