斎藤慎太郎八段、惜敗した叡王戦を回顧 対局後は「詰将棋で回復」佐藤圭司印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

[PR]

将棋の斎藤慎太郎八段(33)が4、5月に行われた第11期叡王(えいおう)戦五番勝負(不二家主催)で伊藤匠(たくみ)叡王(23)=王座と合わせ二冠=と対戦し、2勝3敗で惜敗した。前期に続いてフルセットの熱戦を繰り広げながら、8年ぶりのタイトル獲得を逃した。「名局賞」の呼び声が高い第4局を中心に、五番勝負を斎藤八段に振り返ってもらった。斎藤慎太郎八段、名人に挑んだ者の独白「藤井聡太名人のいる時代に」 ――連続挑戦は見事でした。叡王戦とは相性が良いのですね。 「私は長考するタイプ。叡王戦の本戦トーナメントは持ち時間各3時間でチェスクロック使用ですが、迷っている間もなく指すしかなくなる感じで、迷う時間があまり無い良さがあるのかもしれません。持ち時間各1時間の予選から出場していたころは、あまり成績が良くなかった。本戦は、なぜか良い対局が続いたような気がします」 ――五番勝負(持ち時間各4時間)の今期第1局は4月3日、舞台はシンガポール。後手番で、戦型は相懸かりでした。 「競り合いで、作戦的にも悪くはなかったですが、終盤でのミスが痛かった」 ――第2局は4月18日、石川県加賀市で。先手番で、戦型は矢倉でした。 「作戦がまずすぎて、結構、大差になってしまいました。第1局は悪くないけど結果は負け、第2局は展望が見えないような将棋で、流れとしては最悪でした」温めていた作戦 ――第3局は5月3日、名古屋市東区で。第1局と同じく、後手番でした。 「後手番の時にやろうと温めていた作戦を投入しました。もうちょっと星取り的に余裕があるところで指そうと思っていたのですが、2連敗してしまい、出し惜しみをしていられなくなったというのが正直なところでした」 ――居飛車か振り飛車か、なかなか明らかにしない出だしでした。 「カメレオンみたいな作戦というか、相手の出方を見て色を変えるような将棋です。カド番で苦しい中でも、自分にとって面白い要素がある将棋の方が自分の精神的にも良いのかな、と。流れに乗って振り飛車になりました」 ――第3局の立会人は、振り飛車党の杉本昌隆八段でした。 「不思議な縁だなと思っていました。私は、振り飛車は全然指し慣れてはいないんですけど、覚悟が良い方に出たみたいです。終盤で負け筋に入ったんですが、自分が指した悪手は少なかった感じ。指し手の精度は普段より良かったと思います。追い込まれた状況で良い将棋が指せて、少しは成長しているのかなと自己分析しています」 ――第4局は5月23日、大…この記事は有料記事です。残り3688文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません