インタビュー「もっと反対していれば」 個人情報保護法改正案に主婦連会長の後悔編集委員・若江雅子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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国会での採決待ちの状態にある個人情報保護法改正案に、懸念の声が出ている。AI(人工知能)開発や統計作成が目的であれば、個人データの第三者提供などに本人の同意を不要とする特例が導入されるためだ。一貫して特例の導入に反対してきた主婦連の河村真紀子会長に話を聞いた。 ――主婦連は2025年2月、個人情報保護委員会が特例の導入計画を公表した直後から反対を表明していましたね。 「本人同意の原則は、自分の情報が誰にどう使われるのかを把握し、関与できるようにするための消費者の大切な武器の一つです。それを後退させる提案に不安を感じました。今年4月に出てきた法案を見て、問題はさらに深刻だと気付きました。条文上は、要配慮個人情報(病歴や犯歴、信条などの機微な情報)までが個人名を削除せずに第三者に提供することが可能になっています。もっと強く反対すべきだったと悔やんでいます」 ――インターネット上に公開されている要配慮個人情報だけが特例の対象だと誤解していた人は少なくないようです。 「病院や企業が保有する要配慮個人情報の第三者提供も対象だということは、個人情報保護委員会の概要説明の資料でも小さな脚注で触れているだけでした。世論の反発を予想して、積極的に説明してこなかったのではないでしょうか」 ――消費者団体が要求してきた課徴金制度は導入されました。 「期待からかけ離れた内容です。課徴金とは行政庁が違反企業に課すことができる金銭的ペナルティーの制度ですが、今回、その金額は企業が違法行為によって得た額の範囲内にとどまりました。抑止効果に疑問があります。欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)では、違反企業に対して最大で2千万ユーロ(約37億円)か年間の世界売上高の4%のいずれか高い方を課します。日本では被害者の数が1千人未満だと課徴金の対象にできないことも問題です。個人が被る権利侵害の深刻さは、被害者の数とは関係ありません」 「検討の最終段階で、課徴金の対象行為が減ったことも問題です。特に漏洩(ろうえい)などを防ぐための安全管理措置に関する違反が除外されたことは納得できません。コストをかけて対策を講じなくてもいいという誤ったメッセージを与えます」見送られた被害救済策 ――特定の消費者団体が個人に代わって差し止めや被害回復の訴訟を担う「団体訴訟制度」は見送りになりました。 「残念です。個人情報保護委…この記事は有料記事です。残り1047文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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