野球が好き、だから 「勝ってくれ」スタンドから太鼓の音に願い込め2026年7月5日 7時00分中川壮印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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■ALL FOR ONE:5 第108回全国高校野球選手権岡山大会は7月11日、58校54チームによる熱戦の幕が開きます。一つの目的に向かって力を合わせる、個性あふれる人たちの姿を県内の各校から随時紹介します。 関西(岡山市北区)の外野手・佐貫夢羽(ゆう)選手(3年)は昨夏、選手権岡山大会のスタンドで太鼓をたたき、部員らの応援をリードした。 「自分の太鼓の音が力になってほしい。勝ってくれという気持ちでしかたたいてない」 味方の攻撃時、部員らの最前列に置かれた太鼓を両手のばちで打ち鳴らした。各打者への応援は常に、太鼓の響きから始まった。 「シーオフ」「ブイロード」など、レパートリーは約10曲。レギュラー選手にリクエストを聞き取り、動画などを見て拍子を覚えた。チャンスでは「押せ押せ関西」「サウスポー」を演奏した。 太鼓係は1人だけ。試合後は汗だく。翌日は両腕が筋肉痛になった。 やりがいはあった。保護者に褒められもした。けれど「ベンチ入りメンバーになりたいという気持ちが一番強かった」。新チームとなった秋、再び太鼓係を担った。 昨年9月の秋季岡山県大会2回戦。強豪の岡山学芸館を延長戦の末、2―1で破った。「応援がなかったら、勝ててなかったんじゃないかなって」。太鼓をたたいたうち、最も達成感を得た一戦だ。 部をやめようと考えたこともあった。「それでもやめなかったってことは、それくらい野球が好きってことなんだと」 佐貫選手は、部室の掃除や練習試合の補助役を自ら進んですると、周りは口をそろえる。礪山(とやま)稀平主将(3年)は「裏方がおってのメンバー。佐貫のためにも頑張らなと、もう一回気合が入る」。 迫る今年の岡山大会。ベンチ入りメンバーにはなれなかった。ベンチに入る記録員として登録された。スタンドでの応援と違い、試合中に選手たちに言葉をかけられる。太鼓係は後輩に託す。 「メンバー落ちして落ち込んで夏大(なつたい)(夏の大会)を迎えたら、自分の中で納得いかない。自分の役目を果たして最後の野球を終わりたい」【ALL FOR ONE:1】「努力は裏切らない」未経験者で高校野球に、「元前衛」がかなえた夢【ALL FOR ONE:2】「美しいダイヤモンド」のため顧問にも注文 整備用具を自作した球児【ALL FOR ONE:3】再入院、再手術経て公式戦初出場 「制限なく野球」ありがたさ知った【ALL FOR ONE:4】各駅停車の旅愛する球児「多くの『初めて』体験、試合の平常心にも」有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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