東京: 日本最大の石油精製会社であるエネオス・ホールディングスの最高財務責任者(CFO)は、イランをめぐる戦争により中東からの供給が混乱したものの、同社は原油調達を安定させ、9月まで十分な代替原油の供給を確保したと述べた。「9月までの供給見通しは良好だ。 状況ははるかに安定してきた」と、エネオスの田中聡一郎CFOは木曜日のロイターとのインタビューで語った。米国とイスラエルによるイランへの攻撃は、紛争前に世界の石油貿易の約5分の1を扱っていた中東の主要な海路であるホルムズ海峡の脆弱性を浮き彫りにした。 日本は2025年、原油輸入の94%を中東に依存しており、同地域の供給混乱の影響を強く受けやすい状況にある。エネオスは、失われた供給量を主に米国産原油で補い、ホルムズ海峡を迂回するルートを通じて中東からの供給を確保するとともに、アゼルバイジャンからも少量を調達していると田中氏は述べた。この供給途絶を契機に、日本政府と協力して原油調達先の多様化について議論が進む可能性が高いと同氏は述べた。「リスクヘッジや国家のエネルギー安全保障の観点から、中長期的に中東への依存度を低減することが望ましいことは間違いない」と田中氏は述べた。しかし同氏は、エネルギー安全保障と経済的実現可能性のバランスを取る必要性を強調した。「政府と連携し、経済的な実現可能性を確保しつつ、中長期的に供給源を多様化させる方法を模索していく」と同氏は述べた。田中氏は、生産国との長年にわたる関係、政府の支援、そして官民が保有する膨大な戦略石油備蓄のおかげで、日本は安定した石油供給を維持してきたと述べた。しかし、今回の供給混乱は製油所の操業に重くのしかかっている。 田中氏によると、紛争がなければ1月から3月にかけてのエネオスの製油所稼働率は生産能力の約86%だったはずだが、81%に低下したという。また、4月から6月の稼働率も同社の当初計画を下回ったと述べたが、詳細については明らかにしなかった。イーネオスは、定期メンテナンスを除く製油所の稼働率を2027年度までに能力の90%まで引き上げることを目指しているが、中東の不安定な情勢が長期化すれば、その目標の達成は困難になる可能性がある。精製量の減少にもかかわらず、海外での石油製品価格の上昇が損失を一部相殺したため、収益への影響は限定的だったと田中氏は述べた。「全体としては若干のマイナス影響はあったものの、収益に大きな打撃を与えるものではなかった」ロイター